印刷し放題サービスの日本の「元祖」である『プリント放題@』を提供する、株式会社サップの北中社長にお話を伺いました。
● プリンター業界の『陰謀』への怒り
–『プリント放題@』サービス立ち上げの経緯を教えて下さい
A.株式会社サップは、スリーイーグループに属しているのですが、スリーイーグループでは『エコリカ』ブランドをはじめ、互換インクやリサイクルトナーの分野で大きなシェアを持っています。互換インクの圧倒的な安さを法人にも提供したい、ということで『プリント放題@』を立ち上げました。
※エコリカ:量販店で空のカートリッジを回収し、インクを詰め替えて安く販売する、安価で地球にも優しい商品
▼「プリント放題@」北中社長
–『エコリカ』のモデルは非常に画期的です。
A.ビックカメラのような家電量販店に回収ボックスを置いて、使用済みカートリッジを社員が自ら足を運んで回収するのですが、お客さんからするとゴミ箱に見えることもあるらしく(笑)お弁当の残りが入っていたり、おむつが入っていたり、中に割れた電球が入っていてそれで手を切ることもあり、浸透するまでは大変でした。
–そもそも、互換インクに目をつけられたのはどうしてですか?
A.1983年に私が大学を出て社会に出た時に、ひょんなことからプリンターの消耗品であるインクリボンと呼ばれる部品を扱うことになりました。インクリボンは大変シンプルな構造なのですが、消耗品なのでユーザは何度も買わないといけません。しかし、このシンプルな部品が異常に高い金額で取引されている実態をみました。
–なぜそんなに高額なんですか?
A.プリンターメーカーが利益を独占するためです。彼らはプリンターを安く売りさばいて、その後購入せざるを得ない消耗品でボロ儲けするという事業構造なのです。当時はインクリボンが主流で、インクリボンユーザーはプリンターを購入した後に初めてその高さに気付き、たいへん困っていました。その後もインクカートリッジやトナーカートリッジでも全く同様のことが続いていましたので、困っているユーザを救いたくて、この分野での事業をスタートしました。
●純正インク=ぼったくりインク
–なぜ今までボロ儲け構造が放置されていたのですか?
A.プリンター・インク業界があまりに強大だからです。我々がエコリカを始めるまでも、安い互換インク屋さんはいくつかありますが、それを量販店に置いておくと、プリンターメーカーがやってきて「こんなもの置いて良いと思っているのか?プリンターもインクも売らせないぞ!」と脅すわけです。そうすると量販店としては販売中止せざるを得なかったんですね。そういうわけで、我々がエコリカを始めるまでは、量販店には純正インクしか売られておらず、高い値段でしかインクが買えないのでプリンターユーザーは大変苦しめられていました。
–「純正」という言葉はそのまま「利権」と置き換えられるかもしれないですね。
A.まさにその通りです。参入障壁を高くするために高いインクやトナーに「純正」という名前を付けて、「純正以外を利用している場合保守もサポートもしない!」として利権を守っているんです。互換インクを使って故障すると、メーカーは「全てインクのせい」としますが、少なくともうちの互換インクであれば、そのせいで故障率が上がるということはありません。プロとして保証します。
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–『エコリカ』では訴訟を受けた後に勝っています。
A.『エコリカ』では使用済みインクカートリッジを回収して、キレイに洗ってインクを詰めて販売するというモデルなのですが、何も悪いことをしていないので負けるわけがありません。むしろプリンター会社が大量に捨てているカートリッジを回収してあげて、再利用してあげているんですから、感謝して欲しい(笑)地球にも絶対に優しいんですから。
▼講演時の北中社長
–負ける見込みの無い訴訟を起こされたということですか?
A.そうですね、プリンター会社は「訴えられれば音を上げて手を引くだろう」と思ったのでしょう、「勝つため」ではなく「嫌がらせ」目的の訴訟でした。裁判になると対応する時間を含めたコストだけでなく、『訴えられている会社』ということでお客さんも社員もどんどん離れていきますので、我々が疲弊することを狙ったのでしょう。実際、これで商売を辞める同業も相次ぎました。
しかし、我々は絶対に正しいことをしているという揺るぎない自信があったので、3年かけて真実を認めさせることができました。
● 元祖互換インクとしての高品質のこだわり
–定額のレンタルプリンター事業は韓国で始まったと聞いていますが。
A.そうですね、韓国だと言われていますね。我々は2011年に事業をスタートさせたのですが、その時は日本では我々しかサービスをやっていませんでしたので、日本では「元祖」になるのでは無いでしょうか。
–サービスとしてのこだわりはありますか?
A.うちは印刷の品質・美しさに徹底的にこだわっています。インクには顔料インクと染料インクの二種類がありますが、キレイでにじみにくいのが顔料インクで、にじみやすいのが染料インクです。また低品質の染料インクは光に弱く、日に日に印刷の色が薄くなってしまいます。また染料インクを使うと印刷した紙がヨレヨレになるし、裏写りが激しいので両面印刷に向いていません。一方で顔料インクは光に強いので保存性が高く、両面印刷にも適しています。しかし、顔料インクはインクの性質上高度な技術が必要で、かつ製造コストも染料インクの数倍高くつきます。
–それでも顔料にこだわる理由は?
A.実際にビジネスで使うとなると、文書の保存性が求められます。雨に濡れたら印刷が消えてしまうような、また日に日に印刷が薄くなるような染料インクではビジネスでは役に立ちません。また両面印刷もビジネスにおいては必須です。ですから我々は徹底して顔料インクにこだわりたいのです。我々はこの業界を引っ張るリーディングカンパニーですから、いい加減なものは絶対に提供できません。我々の合言葉は「オレ達がやらなきゃ誰がやる」ですので、こだわりがわかる人に使って頂ければ良いと思います。
–ターゲット層が異なるということですね
A.スリーイーグループは80名の従業員がいるのですが、売上のほとんどはインクやトナーに関連するもので、要はダメになったからと言って後に引けないわけです。「失敗すれば手を引けば良いや」という印刷し放題提供会社さんもいると思いますが、我々はプリンター業界の闇を暴き、すべてのプリンターユーザーを救うためにやっていますので、このビジネスに対する本気度が違います。染料インクで安くして目先の利益をつかむことも出来ますが、質の悪いインクのせいで世の中的に「定額プリントサービスって使えないよ」という口コミが長期的に出まわって欲しくないので、あえて顔料で勝負しています。
●業界全体を発展させるためにはユーザも代理店も大事に
–「印刷し放題ビジネス」を業界として発展させる努力は他にありますか?
A.このビジネスは代理店を使って拡大させる企業が多いのですが、弊社では代理店と共に発展していきたいと考えています。他社では代理店に多額の提携費用を請求し、在庫を抱えさせ、出張での保守のサポートもさせて、というところが多いのですが、大規模なユーザを抱えない限り、このモデルでは代理店が潰れてしまいます。
弊社ではお客さんとのご契約、代金の回収、保守サポートなども全てこちらで実施しています。「自社だけが儲かれば良い」のではなく、代理店さんにも儲かって頂き、お客さんにもコストメリットを提供出来る。このモデルを理想としています。
–中小企業向けの定額印刷サービスの反響はいかがですか?
A.印刷代が驚くほど安くなるので、大好評です。しかもインクジェットとしては最高級の印刷品質ですし、保守やサポートでもご満足頂いています。
–課題はありますか?
A.中小企業の経営者の中には「自社の印刷コストを把握していない、興味が無い」という層が一定数いるのです。今興味を持ってくださっている企業は印刷コストの現状を把握している「敏感な」層にとどまっており、問題意識の無い企業へのアプローチは課題ですね。
–今のコピー・インク業界の歪みを多くの方に知って頂く必要がありそうですね。本日はお忙しい中ありがとうございました!
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文責:コピー機Gメン 運営責任者 河合