印刷し放題業界で最もマニアックな技術と人脈を持つ、インク使い放題(旧コピホーダイ)の岩城代表に互換インク・外付けタンクとの出会いや各国のインク・カートリッジ業界についてお話を伺いました。
●NPO法人の活動でフィリピン訪問がきっかけ
–外付けタンクを見つけたのはフィリピンでのことだったんですね。
A.2008年にNPO法人の現地視察として訪問したフィリピンのミンダナオ・・・という危険エリアで、タンクが外付けの見慣れないプリンターを見たのがきっかけでした。現在印刷し放題サービスで使用されている外付けのタンクがついたようなプリンターで、見た瞬間に日本でも流行るという直感が働きました。
岩城代表(左)とフィリピンの幼稚園経営者(右)
–何の現地視察だったんですか?
A. CAMPUS MATEという私が立ち上げたNPO法人の現地視察です。『ITの技術で発展途上国の教育環境を良くしよう』という取り組みなのですが、JICA(国際協力機構)の助成を受けて発展途上国の視察に行くことがあるんです。
–すぐに扱いを始めたんですか?
A. 帰国後にフィリピンの知人を通じて調査を進めて、なんとか1個だけインクタンクを買い付けることが出来ました。最初は使い方が難しくて、インクに気泡が混ざったりしてうまく使えなかったのですが、工夫すれば使えるようになってきました。
–それから、販売を開始したのですか?
A. 本格的な販売はもう少し後ですが、当時は仲の良いお客さんにだけ特別に販売して使って頂いていました。お客さんからの評判もとても良く、お客さんから本格的に事業化することを提案して頂き、本格的に販売を開始しました。
定額の印刷し放題サービスを開始したのは2012年ですが、インクやカートリッジの仕入れと販売は2009年からやっていますので、部品の扱いについてはノウハウがあると自負しています。
中国の仕入先の社長とスタッフさん
●日本のインクは中国の10倍高い?!
–ちなみに、インクって海外ではどのくらいの価格で売られてるんですか?
A. 互換インクが最も出回っているのは、私の知る限り中国なんですが、100mlで1$、つまり100円くらいですね。
–例えばCANONのインクは80mlで1,000円以上しますが。
A. 純正インクの場合、故障した際の保証もセットになっているので単純比較は出来ないですが、高すぎることは確かですね。ちなみに、他国ではプリンターの保守契約なんてものはほとんどありません。なぜなら印刷出来ないことが日本ほど問題にならないんです。印刷できなきゃ「手書きでも良いや」ということがほとんどで、エチオピアではプリンタが故障したのでもらったバスの切符が手書きだったことも(笑)
もしプリンターが壊れたら自力で治すか、中古で新しい機械を買うか、業者に有料で治してもらうかですね。日本やアメリカの企業は保守契約をさせたがるのですが、世界的には珍しいと言って問題無いと思います。
●安定的にインク・カートリッジを輸入する秘訣
–今でもフィリピンの工場からインクやカートリッジを輸入しているんですか?
A. 今は中国を中心に、20社ほどを輸入ルートとして確保しています。新しいプリンターが出たら、20社のうちのどこかは必ずカートリッジを作っているので、すぐに仕入れができます。
–日本人が中国のビジネスで失敗したという話があふれていますが。
A. とにかく工場のトップと酒を飲んだり食事をしたりしてコミュニケーションを密にとることを重要視しています。日本人が中国人とまともに交渉しようと思うと、見積のやりとりだけでなく腹を割って話が出来るようにための工夫が必要になると思っています。
–互換インクの国際展示会に日本人で唯一参加されているとか?
A. アジアのプリンター業界では国際会議が定期的に開かれているのですが、毎回お誘い頂いています。空港送迎や食事も無料で5つ星のホテルに泊まれるので、毎回贅沢な気分が味わえます。
展示会での交渉後に、セールスマネージャーと
–うらやましい
A. 印刷し放題サービスは業界として日本で立ち上がったばかりですが、安くて品質の良いインク・カートリッジの仕入先をたくさん確保できているかどうかが、長期的にお客さんへの満足度につながってくると思っています。インク使い放題では「安くてそこそこの品質」を安定して供給できるので、今のところ業界最安値で提供出来ています。
国際展示会での食事会風景
–有難うございました!
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