代理店希望者は要注意!「印刷し放題」の代理店募集は権利金ビジネスの温床

代理店希望者は要注意!「印刷し放題」の代理店募集は権利金ビジネスの温床

既存のコピー機・インク業界の裏側を暴き、格安のコピー機レンタルでオフィスの印刷環境を改善するために立ち上がったコピー機Gメンですが、我々が推奨している「印刷し放題」のレンタルコピー機業界にも闇があることが徐々に判明してきました。ただし、今回のお話はプリンターのレンタルをユーザとして使うだけで代理店になったり売ったりするつもりは毛頭ない、という読者様には関係無いお話ですので念のため。

 

 

「印刷し放題」サービス自体が怪しいわけではありません

今回は代理店ビジネスについての内容であり、「印刷し放題」のコピー機レンタルのサービス自体が怪しい商売ということではありません。「印刷し放題」のサービス内容ではなく毎月月額で売上が上がるという売り手側の「ストック収益モデル」に目をつけ、代理店から受け取る加盟金のみを目的に代理店募集を行っているレンタル会社があるということです。

 

暗躍する加盟金詐欺集団のボスのイメージ

加盟金ビジネスをもくろむボス

※ 写真は国際税理士の田邊政行先生にご協力頂きました

 

加盟金ビジネスについて考える

ここにドイツの医療メーカーが作っている高性能なマッサージチェアがあり、あなたは副業として販売してお小遣い稼ぎが出来る商品を探しているとします。このマッサージチェアは高価な商品なのでこれまではヨーロッパの一部の富裕層や上流階級のみで利用されていましたが、ついに日本の企業が国内販売出来るライセンスを取得しました。また、日本では中間層へ販売したいというメーカーの戦略から、高性能にも関わらず手頃な価格で販売できる価格設定になっています。また、とてもコンパクトなので日本の住環境にもマッチし、お試しで利用してもらえばその7割が購入しているという実績のある商品です。

あなたが販売する際に特別な商品知識は不要で、ただ興味を持ったお客さんにお試しでの設置をおすすめするだけで良いんです。もちろんお客さんが気に入らなければ無料で返却も可能です。1台販売すると24万円の40%、約10万円が代理店、つまりあなたへのフィーになります。普段のお仕事の片手間や新規ビジネスの商材としていかがですか?

 

加盟金代わりに1台格安で利用して頂いているんですよ

マッサージチェアの販売代理店になる加盟金については今なら0円なのですが、効果をパートナーであるあなた様にも実感して頂くために、半額の12万円で1台お試し頂いているんです。12万円の出費というと高額な気もしますが、1台販売して頂ければほぼ元が取れる金額ですし、こんなマッサージチェアを12万円で買えると考えるのはかなり安い買い物なんですね。来週水曜の19時に説明会と懇親会があるのですが、ご予定いかがですか?

その後、代理店になったあなたがたくさん売って儲かろうが、1台も売れなくて大損をここうが、代理店を募集している業者にとっては全く興味がありません。彼らが目的にしているのは12万円の加盟金代わりのマッサージチェア代だけです。売れないのはただあなたが悪いということで、当然代理店募集をした会社が責任を負ってくれるはずもありません。なんだか周囲でよく聞くマルチ商法のお話と同じですね。

 

 

本当に加盟金を払うに足る商材なのか

コピー機レンタルの代理店の場合、代理店は売れたプリンターの定額料金の10~20%(1台売れると2~3,000円程度)を毎月メーカーである代理店募集をしている会社から受け取ることになります。何%受け取れるかは最初のメーカー(将軍様)への加盟金(上納金)の大小で決まってきます。加盟金は10~50万円程度が一般的ですが、かつては200万円積ませていた業者さんもあるそうです。

加盟金も「たくさん売ればすぐにペイしますよ」とメーカーさんは言いますが、そんなに売れますか?毎月10人の人に紹介して、半分の5名が興味を持ち、2人が買ってくれたとして(実際ここまで受注率は高くありません)も、毎月2台の導入。しかもあなたを信用しているお客さんが無限に現れるはずもなく、半年もすれば一周しているというのがオチでしょう。

但し、パイプの太いお客さんをたくさん持っている企業や、総務・経理部門へのソリューションとして別の強い商材を持っていて「印刷し放題」のレンタルコピー機を追加商材として提案出来るという方では話は違います。目に見えてコストカットを実現してくれるレンタルコピー機はがサービスとしては良いものですので。

代理店の加盟金詐欺について

 

代理店の加盟先選びは慎重に

但し、代理店募集の際に加盟金を集めている企業がすべて悪徳な詐欺商売を得意とするマルチ集団かというとそうではありません。加盟金を設定しておかないと本気で取り組もうとしない暇なおばちゃんとか、起業という響きだけに憧れるピーターパンみたいな青年がたかってきて、処理にムダな手間がかかってしまうからです。なので、本気で取り組む意思を示すための「踏絵代」として設定せざるをえないという事情もあります。一方で、加盟金を一円も受け取っていない福岡のインク使い放題のような会社も稀にあります。

また、加盟金を設定していても、継続的かつ丁寧に代理店の営業活動をサポートしてくれる会社もありますので、きちんと担当者と会って見極めをする必要があります。但し、ユーザへの販売より代理店獲得に躍起になっているような会社は完全にヤバいと思って良いと思われます。代理店チャネルの有効性が無いわけではありませんが、そもそも、本当に儲かるのであれば自分で売るつまり直販を重視するに決まっているでしょう?

 

 撤退予定なのに代理店募集を行うメーカーも

DMやセミナーなどで代理店の募集を常に呼びかけながら、担当者いわく「既にビジネスからは撤退モードに入っている」というメーカーも存在していました(その後撤退は取りやめ)。どうやら大量に在庫しているプリンターが完全に売り切ったら、新規客へのサービス拡販は終了するというのです。残念ながら実名は出せませんが、在庫処理と加盟金のみを目的に動いているような企業も存在しています。以上、代理店選びにはくれぐれもお気をつけください。

 

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