新人Gメン及川
ベテランGメン園川
オペレーター 杏奈
タイムスタンプとは?
タイムスタンプとは、ある時刻にある電子データが存在したことを示す刻印のことです。時刻配信業務認定事業者(TAA)が配信した時刻をもとに、時刻認証業務認定事業者(TSA)がタイムスタンプを発行する仕組みが確立されています。
※画像は総務省「電子署名・認証・タイムスタンプ その活用と役割」より引用
タイムスタンプを付与する仕組みは、以下の通りです。
- ユーザーはTSAにタイムスタンプを要求する。この際、電子データにハッシュ値をつける。
- TSAは送られてきたハッシュ値に時刻情報を合成し、タイムスタンプとして発行する。
- 電子データ情報が必要になった際には、原本のハッシュ値とタイムスタンプのハッシュ値を照合し、検証します。
つまりタイムスタンプは、ある電子データに関して以下の内容を証明します。
- 電子データがタイムスタンプ付与以前に存在したこと
- 電子データが改ざんされていないこと
紙の書類と異なり、電子データの場合、簡単に書き換えられます。電子化された領収書や契約書などの改ざんを防ぐためには、タイムスタンプは必要不可欠なものです。
新人Gメン及川
ベテランGメン園川
タイムスタンプと改正電子帳簿保存法
電子帳簿保存法とは、1998年に成立した法律で、国税関係の書類の電子データ保存について定めた法律です。電子帳簿保存法では国税関係書類の他、国税関係帳簿や国税関係以外の書類についても定めています。
このうちタイムスタンプが関係してくるのは、帳簿以外の領収書や請求書、契約書などです。
契約書・請求書(控)・見積書(控)・領収書(控)・注文書(控)・預かり証・借用証書・納品書・預金通帳・小切手・約束手形など
上記の書類は全て、紙ベースの書類でもスキャン→タイムスタンプ付与後に、電子保管が可能です。法人税法で7年の原本保管が定められているものでも、上記の条件を満たせば、原本を破棄できます。
新人Gメン及川
ベテランGメン園川
- スキャン保存の際のタイプスタンプ付与のタイミング⇒最長約2ヶ月と概ね7営業日以内に緩和
- 訂正や削除の履歴を残せるクラウドに保存した場合は、タイムスタンプ自体不要!
オペレーター 杏奈
新人Gメン及川
ベテランGメン園川
オペレーター 杏奈
タイムスタンプと電子署名
タイムスタンプは、領収書や契約書などを保存する際に必要になるものですが、契約を結ぶ際にも必要だと考えます。「必要」と書きましたが、電子契約を結ぶ段階ではタイムスタンプは不要です。
新人Gメン及川
※画像は総務省「電子署名・認証・タイムスタンプ その活用と役割」より引用
電子契約内容の担保に使われる電子署名ですが、電子署名は「誰が」「どんな内容を」契約したのかを担保しますが、「いつ」までは担保してくれません。つまり、電子署名が付与されている電子契約でも、後に改ざんされる恐れは否定できないということです。
よって最近では、多くの電子契約サービスで電子署名+タイムスタンプ付与が徹底されています。「誰が」「どんな内容を」を保証する電子署名と、「いつ」を保証するタイムスタンプとを組み合わせることにより、改ざん不可能な電子契約を結べます。
同時にタイムスタンプ付与により、電子帳簿保存法にも対応し、電子データでの保存も可能になります。
新人Gメン及川
ベテランGメン園川
新人Gメン及川
ベテランGメン園川
タイムスタンプは無料?
タイムスタンプは、基本的に有料です。タイムスタンプサービスの認定事業者(TSA)より、タイムスタンプサービスを受ける必要があります。
ただ、既にタイムスタンプ機能がついた会計システムや複合機を導入している場合、契約料金の中に既にタイムスタンプ料金も含まれていることが多いでしょう。また、タイムスタンプ機能が標準でついている電子契約サービスを使う場合、別途、タイムスタンプだけの料金を請求されることはありません。
新人Gメン及川
▼セイコータイムスタンプサービス「かんたんタイムスタンプ」
※画像は、セイコータイムスタンプサービス公式より引用。
オペレーター 杏奈
ベテランGメン園川
まとめ
- タイムスタンプとは、ある時刻にある電子データが存在したことを示す刻印のこと
- タイムスタンプは、時刻配信業務認定事業者(TAA)が配信する
- タイムスタンプは、データの改ざん防止に役立つ
- タイムスタンプは、電子帳簿保存法でも定められている
- 電子契約を結ぶ際には、電子署名+タイムスタンプが理想
- 無料タイムスタンプもあり