認印とシヤチハタの違いはコレ!1本ずつ準備するのがおすすめ

認印とシヤチハタの違いはコレ!1本ずつ準備するのがおすすめ

「認印を持参すること(※シヤチハタ不可)」など、認印が必要な場面でシヤチハタを拒否されることがあります。一体なぜ100均で購入した認印はOKで、1本1,000円以上するシヤチハタはダメなのでしょうか?今回は、認印とシヤチハタの違いについて解説します。

新人GメンKEICHI

聞いてや!職場で「認印持ってこい」言われたけん、シヤチハタ持っていったら「これではダメです」やて!なんでなん⁉ 認印もシヤチハタも同じやろ??
そうですね。シヤチハタは認印の一種ではあります。

ベテランGメン園川

新人GメンKEICHI

そやろ!!やのに、なぜか拒否されて…
はい、確かにシヤチハタは認印の一種なんですが、シヤチハタが使えない場面も多いんですよ。

ベテランGメン園川

新人GメンKEICHI

使える使えないっちゅうんは、誰が決めたん?法律?
いえいえ、そのあたりの違いが難しいところですね。分かりやすく説明しますね。

ベテランGメン園川

 

認印とシヤチハタの違いは?

シャチハタと認印の違い

 

まずは、認印とは一体何なのか、シヤチハタとは一体何なのか、それぞれの定義を簡単におさえます。

認印とは、実印・銀行印ではない印鑑のことです。要するにどこの機関にも届け出ていない印鑑のことを、認印と呼びます。認印は木材やプラスチック、金属、石、動物角材など様々な素材でできており、シヤチハタも認印の一種です。

ただシヤチハタは他の認印と大きく異なる点があります。シヤチハタの特徴は以下です。

 

シヤチハタの特徴

  • インクが内蔵されている
  • 印面がゴムでできている

 

>>シャチハタとは?

【シヤチハタとは?】ネーム9と100均は違う!クイック10やブラザーネーム印も

シヤチハタはもともとインクが内蔵されているため、いちいち朱肉をつける必要がなく、連続捺印も可能です。ただし、朱肉とシヤチハタに内蔵されているインクは、全く性質が異なるものなので、注意しましょう。

また、シヤチハタ以外の認印は変形しにくい素材を印材として採用していますが、シヤチハタの印面はゴムなので変形しやすい点にも注意が必要です。

ちなみにシヤチハタは、正確には「シヤチハタ」というメーカー名のことです。が、シヤチハタが発売したインク内蔵型印鑑があまりに有名になったため、今は「シヤチハタ」でインク内蔵型印鑑全般を指すようになりました。

 

「シヤチハタ不可」の理由とシーン

それでは、「シヤチハタ不可」と言われる理由や、「シヤチハタ不可」とされる可能性が高い具体的なシーンについて確認します。

 

理由

「シヤチハタ不可」とされる理由は以下の3つです。

 

「シヤチハタ不可」の理由

  • 印面がゴム製なので経年変化によって印影が変わる可能性が高いから
  • インクが紫外線などによって薄くなる可能性があるから
  • 全く同じ印影のものがいくつも存在するから

 

もちろん朱肉が必要な印鑑でも、欠けや劣化によって印影が変化する可能性は十二分にあります。しかし、シヤチハタの場合は、劣化による印影の変化の可能性がより高いとみなされています。

また、シヤチハタに内蔵されているインクは、朱肉とは異なり、紫外線に当たることによって色が薄くなってしまう可能性があります。印影が消えてしまう可能性があるため、認印としては認められないことがあるというわけです。

さらに、手彫り印鑑なども存在する認印に比べ、シヤチハタは機械による大量生産です。全く同じ印影のものが多数存在するため、「本人」と認めにくいということから、認印として使えないことがあります。

ちなみにシヤチハタは、印影が変化する可能性があるため、実印や銀行印として登録することはできません

 

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具体的なシーン

「シヤチハタ不可」とされる具体的なシーンは以下です。

 

  • 会社への提出書類
  • 学校への提出書類
  • 契約関連書類

 

いずれも法律等で明確に「シヤチハタは不可」とされているわけではありませんが、おおむね公の書類にはシヤチハタは使えないことが多いでしょう。

 

【2020年11月、行政手続きの押印廃止へ】

2020年11月、河野規制改革担当大臣の号令により、役所における認印廃止が決定的となりました。(※参照「NHK NEWS」

これについては、印章業界団体からは反発の声が相次いでいます。一般人からは「歓迎」の声が多数…かと思いきや、昨今の様々な政策の成り行きを受けて心配する声も挙がっているようです。河野大臣の不適切なTwitter投稿にも批判の声が集まっています。(※参照「日テレNEWS24」)

様々な「声」はあるものの、流れとして、形骸的な認印は廃止される方向にある、とみていいでしょう。

ベテランGメン園川

以前は、役所への提出書類にはシヤチハタではない認印の押印が必須でしたが、2020年の改革により、役所における認印廃止が進む予定です。
役所で不要になるんなら、認印もシヤチハタも生活に必要なくなるんちゃう?

新人GメンKEICHI

ベテランGメン園川

はい…いずれそうなると思いますが、今はまだ過渡期です。

ベテランGメン園川

できれば認印とシヤチハタ、1本ずつ準備しておくと、利便性が良いですよ。

1本ずつ準備を

シヤチハタが認められない場面も多いので、シヤチハタを持たず、100均で準備した三文判だけを認印として使っているという方も多いようです。しかし当然、シヤチハタと認印を1本ずつ準備したほうが、利便性がアップします。シヤチハタは、以下のような場面で役立ちます。

 

  • 宅急便などの受け取り
  • 社内回覧へのサイン
  • 会社の簡易な書類へのサイン
  • 領収書等への認印

 

ささっと急いでサインをしたい場面では、朱肉なしでポンと押せるシャチハタがとても便利です。シヤチハタのようなインク内蔵型印鑑は、「シヤチハタ」から出ているものだけでなく、100均でも購入できます。

安価なものはもちろん、インクの内蔵量やインクの質、印影などは劣りますが、手軽に購入できて惜しげなく使える点はメリットと言えます。職場用・自宅リビング用・自宅玄関用…など、シヤチハタを使う場所ごとに用意するとより快適です。

新人GメンKEICHI

なるほどな。シヤチハタと認印、1本ずつ準備したほうがサインに時間をとられないっちゅうことやな。
はい!その通りです。適切な印鑑を使うシーンごとに準備できれば、より「デキる大人」に近づきますよ。

ベテランGメン園川

新人GメンKEICHI

本数準備するとなると、お金がかかるな…。認印は100均の三文判でもええんよな?
う~ん。そうですね、もちろん大丈夫ですが、よりデキる大人を目指すなら、認印こそある程度しっかりしたものを準備してほしいと思います。

ベテランGメン園川

 

まとめ

 

  • 認印とは、役所や銀行などに登録されていない印鑑のことを指す
  • シヤチハタとは、インク内蔵型印鑑のこと
  • シヤチハタも認印の一種
  • 公の書類にはシヤチハタは使えない
  • シヤチハタ不可の理由は、印影にあり
  • シヤチハタと認印、それぞれ1本ずつ準備すると便利

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