光回線のバックアップは必要?ネットワークBCP対策とおすすめ比較【小規模事業者向け】

光回線のバックアップは必要?ネットワークBCP対策とおすすめ比較【小規模事業者向け】

バックアップ回線アイキャッチ

オペレーター 杏奈

業務中、突然インターネットが使えなくなったら困りますよね。
IT依存度が高い事業の場合、大きな損失を受けかねません!

ベテランGメン園川

新人Gメン及川

今回は、光回線のバックアップ方法を紹介するで~。
【この記事でわかること】

  • 小規模事業者のためのネットワークBCP対策(光回線バックアップ)
  • 光回線のバックアップ方法は2つ!メリット・デメリットを確認
  • 小規模事業者におすすめのバックアップ回線サービス6選
  • 光回線のバックアップが必要である理由

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目次

小規模事業者のためのネットワークBCP対策(光回線バックアップ)

事業を運営する企業全てにBCP(事業継続計画)対策は必要ですが、特に設備や人員、資金等に余裕のない小規模事業者にとってはBCP(事業継続計画)対策が重要です。

BCP(事業継続計画)対策は、 設備・拠点関連の対策や人材・組織関連の対策、供給網・取引先関連の対策等、多岐にわたりますが、今回は特にネットワークBCP対策の中の「光回線バックアップ(インターネット回線の冗長化)」について解説します。

ネットワークBCP対策とは、自然災害やシステム障害、サイバー攻撃などの緊急事態が発生した場合に、ネットワークを利用した業務を継続または早期復旧させるための対策です。「光回線バックアップ(インターネット回線の冗長化)」はネットワークBCP対策の一環。光回線に急なトラブルが起きた際に別の回線に切り替えることでインターネット接続を継続できます。

 

ベテランGメン園川

光回線バックアップには大きく2つの手段があります。また近年、ネットワークのBCP対策は注目されており、各業者が様々な光回線バックアップサービスを打ち出しています。
せやねん。「ネットワークのBCP対策は大丈夫ですか~?」いう飛び込み営業が来た!って、最近よう聞くわ。「必要やんな!」と思うけど、費用もかかるし、種類も多いし、どれを選んだら正解なんか分からへんよな。ネットで調べても専門用語ばっかり使いおって、よう分からへんし…。

新人Gメン及川

オペレーター 杏奈

ですよね!小規模事業者にとって最適な光回線のバックアップ手段&サービスはどれか?徹底解説します!

 

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光回線のバックアップ方法は主に2つ!メリット・デメリットを確認

光回線のバックアップ手段は大きく2つあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

<光回線のバックアップ手段2つ>

  1. モバイル回線(LTE/5G)の活用
  2. 2つの光回線の活用

 

モバイル回線(LTE/5G)を活用する

最も手軽な光回線のバックアップ手段として注目されているのが、モバイル回線です。

モバイル回線とは、携帯電話会社が提供するLTEや5Gなどの無線通信回線のことです。モバイルWi-Fiやホームルーターなどを使用してインターネットに接続します。

モバイル回線なら固定の光回線が使えない場所でも通信できるため、光回線の代替手段として使えます。

ベテランGメン園川

「普段の業務では光回線。何らかのトラブルが起きて光回線が使えない時にはモバイル回線。」というように切り替えて使用するイメージです!

 

モバイル回線を活用するメリット

【メリット】

  • 光回線からモバイル回線への切り替えは自動=簡単、手軽
  • モバイル回線の工事は不要=導入が容易
  • 初期費用やランニングコストをおさえられる可能性がある


モバイル回線をバックアップに活用する最大のメリットは、導入と運用の手軽さです。多くのモバイル回線バックアップサービスでは、光回線が遮断されたとほぼ同時に自動でモバイル回線に切り替わります。

また、モバイル回線では光回線のような工事は不要です。モバイル回線ならスピーディーに導入できます。光回線バックアップサービスのその他の手段に比べ、初期費用やランニングコストをおさえられる可能性が高い点も魅力です。

 

モバイル回線を活用するデメリット

【デメリット】

  • モバイル回線の通信速度や安定性は光回線に劣る
  • モバイル回線の月間データ容量に制限がある場合が多い
  • モバイル回線は電波状況により接続品質が変動する


一方、いくつかのデメリットもあります。まず、モバイル回線の通信速度や安定性は光回線に比べて劣る場合があり、大容量のデータ通信には不向きです。

また、モバイル回線バックアップサービスには月間データ容量に制限がある場合が多く、使いすぎると速度制限がかかる可能性もあります。電波の状況によって接続品質が変わるため、建物の構造や周囲の環境によっては通信が不安定になることもあります。

 

モバイル回線の活用は小規模事業者におすすめ

モバイル回線は、導入の手軽さや初期コストがかからない点から、小規模事業者にとって非常に有効なバックアップ手段です。光回線が万一使えなくなった場合でも、自動的にモバイル回線へ切り替えることで、業務の中断を防げます。

工事不要で短期間で導入できる点も魅力で、BCP対策を手軽に始めたい少人数の企業や店舗におすすめです。

小規模事業者にとっては、導入しやすくてコスパもええ、ようできた手段やと思いますわ。

新人Gメン及川

 

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2つの光回線を活用する

光回線を2つ引くことで、メインの光回線に障害が発生してももう一つの回線で通信を継続できます。

光回線を2つ引くには、「同じ通信キャリアでの2回線契約」と「異なる通信キャリアとの契約」の2つの手段があります。このうちBCP対策となり得るのは、「異なる通信キャリアとの契約」です。

複数回線を確保することによりビジネスの安定性は各段に高まりますが、コストはほぼ2倍。費用対効果をよく考えましょう。

ベテランGメン園川

2つの回線を契約するため、月額料金は2倍。工事費も2倍。モデムも2倍。ちなみに、光回線の複数契約が不可能な建物もあります。

 

2つの光回線を活用するメリット

【メリット】

  • 光回線のため通信速度が安定している
  • 光回線のため大容量データのやりとりにも対応可能
  • 光回線のため業務システムへの影響が最小限に抑えられる


バックアップ回線として2つの光回線を活用する最大のメリットは、万が一のときでもバックアップ回線が光回線であることから通常レベルの環境で業務を続けられる点にあります。平常時と同様の作業環境を維持しやすいことから、業務を続けることに重きを置く企業にとって、信頼性の高いバックアップ手段といえるでしょう。

2つの光回線を活用するデメリット

【デメリット】

  • 2つの光回線を契約するため、費用は2倍に
  • 光回線のバックアップ構築・運用にネットワークの知識が必要
  • 建物によっては複数の光回線契約が不可


2つの光回線の活用は有効な手段である一方で、デメリットもあります。まず、光回線を2回線契約するため月額費用が高くなりがちです。

また、光回線の構築や運用にはある程度のネットワーク知識が求められるため、専門的な知識のある人が少ない場合には導入ハードルが高い点も注意が必要です。

 

2つの光回線の活用は小規模事業者にはおすすめしない

2つの光回線の活用は、通信環境にトラブルが起こった場合でも平常時と同様の通信環境で業務が続けられますが、費用面&運用面から小規模事業者にはおすすめしません。

オペレーター 杏奈

もちろん、小規模事業者の中でも「業務のIT依存度が高く、社内にネットの知識に強い人材がいる」という場合は、2つの光回線の活用もご検討ください。
うん…そういうIT人材が社内におる時点で……この記事、読んでへんと思うわ。

新人Gメン及川

 

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小規模事業者向けの光回線バックアップサービスを比較【価格・特徴】

6つのバックアップ回線サービスについて価格面や特徴について比較します。

<6つのバックアップ回線サービス>

  1. VOLANS(ヴォランス)
  2. エクシトあんしんバックアップサービス
  3. USEN DUAL CONNECT
  4. T-Switch
  5. Optilink(オプティリンク)
  6. オフィスあんしんコネクト119

ベテランGメン園川

こちらの6つのサービスはいずれも、小規模事業者向け。「モバイル回線を活用した」光回線バックアップサービスです!

1.VOLANS(ヴォランス)

VOLANS_HP画像2
画像引用:株式会社MAYAネットソリューションズ「VOLANS」より

株式会社MAYAネットソリューションズが提供する「VOLANS(ヴォランス)」は、小規模事業者におすすめできるモバイル回線を活用した光回線バックアップサービスです。

VOLANSはクラウドSIMを採用しており、「マルチキャリア」を活用したバックアップデバイスです。いざ光回線通信の遮断が起こると、複数のキャリアから自動的に最適な回線を選んで最も最適なモバイル回線に切り替わります。

オペレーター 杏奈

一つのモバイル回線やなく複数のモバイル回線の中から「安定した回線」を選んで自動で切り替えてくれます。モバイル回線のデメリットである不安定さを嫌う方にもおすすめできる光回線バックアップサービスです。

一般的なモバイル回線よりも通信が安定しやすく、データ通信容量や対応速度などは柔軟にカスタマイズ可能です。

VOLANSには「YT100」と「AT1000」、2種類の専用端末があります。

価格(一括購入)
YT100:約50万円
AT1000:約100万円

なお、VOLANSの専用端末は一括購入のほかにリース契約もあります(※代理店により提供方法は異なります)。

VOLANSの各代理店では導入サポートにも力をいれています。個別のニーズに応じた提案を受けられるため、小規模事業者のみならず中堅企業や拠点を複数持つ法人にもおすすめです。

 

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2.エクシトあんしんバックアップサービス

エクシトあんしんバックアップサービス_HP画像
画像引用:エクシト東日本「エクシトあんしんバックアップサービス」より

エクシト東日本が提供する「エクシトあんしんバックアップサービス」は、企業や店舗で使う光回線のトラブルが起こったときにモバイル回線へ自動で切り替える仕組みを備えたサービスです。

モバイル回線はドコモ・au・ソフトバンクなど大手キャリア回線に対応しており、クラウドSIMで自動的に最適な回線を選択します。また、モバイル回線に切り替えられた時にはメール通知が届くため、本サービスの利用者は通信の変化にもすぐ気づけます。

主な料金体系は以下の通りです。

初期費用:契約事務手数料3,300円、設置費用55,000円~
月額料金
プランA:3,278円(機器レンタル料、1ヵ月3GBまで。追加1GBごとに550円)
プランB:基本契約2,200円+データプラン(例:年間10GBで13,200円)

「エクシトあんしんバックアップサービス」は、小規模オフィス向けに設計されています。社内にIT人材が居ない場合でも安心して導入できます。

 

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3.USEN DUAL CONNECT

USEN DUAL CONNECT_HP画像.jpg
画像引用:USEN NETWORKS「USEN DUAL CONNECT」より

USENが提供する「DUAL CONNECT」は、ネットワークトラブルが発生した時に、既存の光回線から自動的にバックアップ回線へと切り替えてくれるサービスです。初期設定等も全てUSENにおまかせできるため、導入に際して専門知識は必要ありません。

初期費用:33,000円(事務手数料+1時間以内の設置・設定費用含む)
月額料金
単体契約:2,200円
USEN光 plusやUSEN NETとセット契約:1,650円

「DUAL CONNECT」の最低利用期間は24ヵ月と長めですが、月額料金は比較的リーズナブルです。バックアップ回線としてLTEが使用され、全国エリアに対応しています。BCP対策へのコストを重視したい企業には適しているサービスの1つでしょう。

 

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4.T-Switch

T-Switch_HP画像.jpg
画像引用:テルウェル西日本「T-Switch」より

テルウェル西日本提供のT-Switchは、クラウドSIM型のバックアップ回線サービスです。業務で使用している光回線に障害が起きた際には、クラウドSIMを使って自動的に最適なモバイル回戦に切り替えてくれます。

T-Switchの運営企業であるテルウェル西日本が、NTT西日本グループの1つという点は利用者にとって信頼感、安心感につながる特徴でしょう。

価格:ー(要問い合わせ)

料金プランは2通りあります。専用機器をレンタルするプランは、専用機器レンタル代+サービス利用料を月々支払う形です。初期費用は不要のため、とにかく初期費用を抑えたい方向けのプランと言えます。もう1つが専用機器を最初に一括購入するプラン。初期費用はかかりますが、月々の負担はサービス利用料のみ。月額費用を抑えたい方向けのプランです。

主な特徴は、「自動切替対応」「メールによる障害通知」「導入後のサポート体制」。バックアップ回線は国内4キャリアに対応しており、都市部でも地方でも安定した通信が可能です。T-Switchは、信頼性や対応力を重視する企業に向いています。

 

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5.Optilink(オプティリンク)

Optilink_HP画像.jpg
画像引用:グラウド株式会社「Optilink」より

グラウド株式会社が提供する「Optilink」は、「VOLANS」を元にした法人向けサービスです。提供会社がOptilinkの導入前に、利用を検討している企業への機器診断とヒアリングを行います。きめ細かいサポート体制がOptilinkの特徴と言えるでしょう。

申込金:15,000円
月額料金:
バリュープラン(月額通信料金のみ)3,480円
基本プラン(月額通信料金+駆けつけサポート3回分)3,980円
安心プラン(月額通信料金+駆けつけサポート6回分)4,480円

なお、Optilinkの最低利用期間は36ヵ月と長く、途中で解約する場合は解約金30,000円がかかります。

また、Optilinkのプランには複数年一括契約もあります。その場合、申込金が不要で、解約金もかかりません。

<3年一括>
バリュープラン 118,000円
基本プラン 148,000円
安心プラン 168,000円<6年一括>
バリュープラン 198,000円
基本プラン 248,000円
安心プラン 298,000円

Optilinkの主な特徴は、「光回線の障害検知・自動切替」「障害レポートのメール通知機能」「多拠点での導入実績あり」です。Optilinkは中小企業に特化した設計がされており、ネットワークの一元管理も検討している企業に適しています。

 

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6.オフィスあんしんコネクト119

オフィスあんしんコネクト119_HP画像.jpg
画像引用:株式会社東名「オフィスあんしんコネクト119」より

オフィスあんしんコネクト119は、BCP対応に特化したモバイル回線を活用した光回線バックアップサービスです。ネットワークにトラブルが起きても仕事を止めずに続けられるようになっており、設定もシンプルですぐに使い始められるのが特徴です。

事務手数料:3,500円
月額料金:1GBまで980円(1GB超過ごとに300円/G)※⼩数点以下はすべて切り上げ
端末機器費用:オープン価格(担当者に確認)

オフィスあんしんコネクト119の主な特徴は、「クラウドSIMルーターによる自動切替」「通信の多重化による信頼性向上」「通信状態を監視できるダッシュボード機能」です。光回線障害で仕事を止めたくない小規模事業者にとっては、導入を考える価値のあるサービスといえるでしょう。

 

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なぜ今、光回線のバックアップが必要なのか?

光回線が災害や機器トラブルなどで使えなくなると、業務が止まってしまいます。お客様への対応が遅れることで大きな損失につながる可能性も考えられます、

そこで、業務で使うメインの光回線が使えなくなったときに備えて、予備の回線(バックアップ回線)を用意しておくことはとても大切です。

インターネットは会社の業務に必要不可欠

最近では、多くの会社がクラウドサービス(インターネットを使った業務システム)を使っています。例えば、ファイルの保管・共有、社内のお知らせの共有、メールの送受信などがその例です。

総務省発表の「令和5年通信利用動向調査の結果(概要)」によると、「全社的に利用している」「一部の事業所または部門で利用している」を合わせて77.7%と、約8割の企業がクラウドサービスを利用していることがわかります。

クラウドサービスの利用状況の推移
出典:総務省「令和5年通信利用動向調査の結果(概要)」をもとに作成

クラウドサービスの中でも、「ファイル保管・データ共有」「社内情報共有・ポータル」「電子メール」の利用が多い状況です。

利用しているクラウドサービスの内容
出典:総務省「令和5年通信利用動向調査の結果(概要)」をもとに作成

クラウドサービスを利用している企業の産業を見てみると、「情報通信業」が最も高く、最も低い「サービス業・その他」でも約7割が利用しています。

産業別クラウドサービスの利用状況
出典:総務省「令和5年通信利用動向調査の結果(概要)」をもとに作成

ベテランGメン園川

現在、さまざまな産業でクラウドサービスが利用されており、通信が切断されることで業務に支障が出る企業は多いのです。

ネットワークトラブルによる業務停止は、売上の損失・信頼性の低下に直結する

インターネットが一時的にでも使えなくなると、クラウドサービスの利用停止、メール送受信の不通、社内システムへのアクセス障害などが発生します。特にリモートワークやオンライン会議が普及している現在、ネットワーク停止は業務全体を止める要因になりかねません。さらに、ネットショップなどオンラインがメインのビジネスでは、売上の損失や信頼性の低下にも直結します。


<ネットワークトラブルがもたらす業務への影響>

  • 会社でクラウドサービス(Google Workspace、Microsoft 365など)にアクセスできなくなる
  • 会社で受発注システムが使えず、取引先とのやり取りができない
  • 会社のパソコンでのWeb会議・電話(クラウドPBX)ができなくなる
  • 店舗のキャッシュレス決済やPOSレジが停止
  • 会社で社内業務ツール(チャット、勤怠、会計ソフトなど)が使えなくなる

新人Gメン及川

あれもこれも出来なくなるんやな。こりゃ仕事にならへんで!
ネットワークトラブルに備えた対策は、もはや「保険」ではなく「必須インフラ」です。

ベテランGメン園川

 

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自社に合ったネットワークBCP対策を

ネットワークBCP対策は、光回線がつながらなくなっても自社の業務を止めないためにとても重要です。ここでは、自社の事業特性やリスク許容度を踏まえたうえでのネットワークBCP対策について解説します。

業種・規模・IT依存度に応じたバックアップ戦略とは

企業が取るべきネットワークのバックアップ戦略は、以下によって大きく異なります。

  • 業種
  • 事業規模
  • ITへの依存度

例えば、金融機関のように数秒でもシステム停止が許されない業種では、複数のネット回線をあらかじめ用意しておき、1つが使えなくなってもすぐに別の回線に切り替わる仕組みを採用しています。

一方、小規模なオフィスには、比較的安価なモバイル回線がおすすめです。モバイル回線を主回線に障害が発生した際の一時的な代替回線とするだけで充分に有効な対策と言えるでしょう。

ただし小規模事業者でもクラウドサービスを多用するようなIT依存度の高い企業では、インターネット回線のバックアップだけでなく、クラウド環境におけるデータのバックアップや地域分散なども重要なポイントとなります。

オペレーター 杏奈

自社にとって、どのくらいのネットワーク対策が必要かをはっきりさせたうえで、ムダなく効果的なバックアップ方法を選ぶことが大切です。

 

 

ネットワークのBCP対策を社内で進めるポイントと落とし穴

ネットワークのBCP対策を社内で進める際には、いくつかの重要なポイントと注意すべき落とし穴があります。

  • ネットワーク上でトラブルが起きやすい部分を把握し弱い部分を見つける
  • 経営者含めみんなが納得した上でBCP対策を進める
  • 定期的な見直しや訓練を行い、BCP対策が機能しているかを確認する

まず大事なのは、今使っているネットワーク(インターネットの仕組み)がどんな風になっているかを、しっかり調べて把握すること。そのうえで、どこに弱いところ(トラブルが起きやすい部分)があるかを見つけることです。

そして、具体的な対策を考えるときには、現場の担当者だけでなく、会社の上の立場の人(経営者など)も一緒になって話し合い、みんなが納得したうえで進めましょう。

対策を実行したあとも、安心せずに、定期的に見直しや訓練(シミュレーション)を行い、ちゃんと機能するかどうかをチェックし続けることが重要です。

うん…。「ネットのどこにトラブルが起きやすいか」なんて、分かるわけないやん?ワシ、ド素人やで?

新人Gメン及川

オペレーター 杏奈

もし自分たちだけで対応するのが難しいと感じたら、ネットワークに詳しい外部の専門家に相談しましょう。ちなみに、当サイトがご紹介する光回線バックアップサービスの代理店では、お客様のネットご利用環境に応じて最適なサービスのご提案が可能です!

ベテランGメン園川

社内にITインフラに詳しい人材が居ない場合でも大丈夫です。安心しておまかせください。

 

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【番外編】光回線バックアップをより簡単に!?テザリング・モバイルルーター

ここまで小規模事業者向けのネットワークBCP対策「光回線のバックアップ方法」について解説しました。最初にお伝えした通り、光回線のバックアップの主な手段は「モバイル回線を活用する方法」と「光回線を2つ契約するする方法」の2つです。

ベテランGメン園川

が、実は光回線のバックアップはそれだけではないんです。最後に、光回線のバックアップをより簡単に行う方法「デザリングやモバイルルーターの活用」について解説します。ただ、こちらは全くおすすめしません。あくまで「こんな方法もあるよ」という裏技的なものとお考えください。

緊急対応として有効なのが、スマホによるテザリングや、モバイルルーターの利用です。初期投資がほとんど不要で、すぐに通信環境を確保できる点がメリットと言えます。

アカン。もう専門用語やめて~。息切れしそうや。「デザリング」て何?

新人Gメン及川

 スマホのデザリングとは、スマホをモバイルルーターのように利用して、パソコンやタブレットなどの他の機器をインターネットに接続する機能のことです。

オペレーター 杏奈

ただ、スマホによるテザリングや、モバイルルーターには同時接続台数や通信速度に制限があります。あくまで一時的な対策として認識しておきましょう。

 

一時的な代替手段としてのテザリング・モバイルルーターのメリット

【メリット】

  • スマホやルーターがあれば即時対応可能
  • テザリング・モバイルルーターの導入コストが安価
  • 少人数オフィスや短時間の利用に適している


テザリングやモバイルルーターは、スマホや専用機器があればすぐに使える手軽なバックアップ手段です。光回線などに比べて導入コストが安く、特に少人数のオフィスや一時的な通信トラブルへの対応に向いています。バックアップでの利用以外にも、外出しているときなどに短時間だけ使いたいときにも便利です。

一時的な代替手段としてのテザリング・モバイルルーターのデメリット

【デメリット】

  • テザリング・モバイルルーターの通信速度や安定性は限定的のため注意が必要
  • 長時間・多人数でのテザリング・モバイルルーターの利用には不向き
  • 通信量によりスマホ契約の上限超過や速度制限の可能性あり


テザリングやモバイルルーターは便利ですが、通信速度や安定性が限られているためバックアップでの利用にはやや不安があります。特に長時間や複数人での利用には不向きで、スマホの通信容量を使いすぎると速度制限がかかることも。短時間、かつ補助的な利用が良いでしょう。

一時的な代替手段としてのテザリング・モバイルルーターは備えておくべき

普段使っているモバイルルーターやスマホでのテザリングを活用するだけのため、モバイル回線でのバックアップ手段よりも導入は簡単です。急場しのぎでの利用として備えておくべき手段と言えるでしょう。

モバイルルーターは初期費用や月額料金がかかりますが、テザリングであれば一部の通信会社では無料で利用できます。いざというときに使えるように、テザリングのやり方を知っておきましょう。

BCP対策として、いつも頼るもんやないけど、万が一のときの備えとしてあると安心ですわ。

新人Gメン及川

 

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まとめ|ネットワークの備えが事業継続の鍵

小規模事業者にとって、ネットワークのBCP対策に多額の予算を割くことは難しい場合があります。そのような状況で最もコストパフォーマンスが高い方法は、モバイル回線をバックアップとして活用することです。重要なのは、自社の事業規模やIT依存度に見合った、無理のない対策から始めることです。

ここまで、ネットワークBCP対策について以下の内容を説明してきました。

  • 小規模事業者のためのネットワークBCP対策(光回線バックアップ)
  • 光回線のバックアップ方法は2つ!メリット・デメリットを確認
  • 小規模事業者におすすめのバックアップ回線サービス6選
  • 光回線のバックアップが必要である理由

 

ベテランGメン園川

インターネットを事業で使っている以上、ネットワークのBCP対策は必要不可欠!もしネットがつながらなくなったら…と想像してみてください。ネット回線の不通が、自社の事業にどの程度の影響を及ぼすでしょうか。

オペレーター 杏奈

ネットワークBCP対策ができていない場合は、この機会にぜひ検討してみてください。

 

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