オフィスで複合機・コピー機を導入する場合、従来はリコーやゼロックスなどの大手メーカーの複合機をリースで導入する企業がほとんどでしたが、現在は選択肢が増えてきています。ここでは、格安系複合機リース・印刷し放題(レンタルでプリンターをレンタル)・エプソンスマートチャージの4パターンで比較します。
4つの導入形態で総合比較
【通常リース】 リコー、キャノンなど大手メーカーの複合機のリース契約
代表サービス : リコー、キャノン、富士ゼロックス等の複合機のリース
【格安リース】 複合機の格安リース契約
代表サービス : スターティア、コピー機ドットコム、アクセス などの複合機格安リース
【印刷し放題】 カウンター料金無しの定額レンタルサービス
代表サービス : スリホ、インク使い放題、ウルトラプリント、サップのプリント放題等の印刷し放題
【スマートチャージ】 エプソンのビジネス向け格安レンタルサービス
月額1万円(税別)機種でのシミュレーションです
「印刷し放題」とスマートチャージが安い
毎月A4サイズを5,000枚印刷する会社でシミュレーションしました。「印刷し放題」が安く、エプソンスマートチャージがそれに続きます。
安さ比較表
※金額の算出基準
【通常リース】 カウンター料金をカラー30円、モノクロ5円、コピー用紙は5,000枚2,500円を利用したと仮定
【格安リース】 カウンター料金をカラー18円、モノクロ2円と仮定。コピー用紙無料と仮定
【印刷し放題】 月額12,000円とする。コピー用紙は5,000枚2,500円を利用した と仮定
【スマートチャージ】 月額10,000円のプランを使用した場合で仮定
月に500枚しか印刷しないなら、スマートチャージが安い
但し、印刷枚数が少なくなると格安リースとコピー機レンタルのコスト差は小さくなり、スマートチャージが最も安くなります。毎月500枚しか印刷しない場合の月額コスト比較です。 ※印刷枚数が少ないと1枚ごとのカウンター料金が高くなり、コピー用紙代は安くなるので調整しています。
スマートチャージと「印刷し放題」では月額最安で10,000円のプランがありますので、月額平均印刷コストが10,000円以上の場合はスマートチャージか「印刷し放題」を検討するのが価格面ではベストです。月額平均10,000円以下の使用の場合は格安のリースにするか、中古の複合機を買い取って壊れるまで使うという荒技もあります。また、月に100枚以下の場合は家庭用のプリンターで十分では無いでしょうか。この場合は中古のプリンターと互換インクを買って壊れたら買い換えるというのが最もコストを抑えられると思います。
解約リスクは「印刷し放題」に軍配
複合機のリース導入やスマートチャージでは、複合機の買取よりも初期費用を抑えられるというメリットがあります。しかし、リース契約でもスマートチャージでも、一度契約してしまうと5年の間は何があってもリース料・レンタル費用を支払い続けないといけないという大きなリスクがあります。月々に換算すると小さな金額に見えますが、途中で解約すると残り期間の費用を一気に支払うことになります。一方で「印刷し放題」は最低契約期間が3ヶ月から長くても2年程度ですので、契約時のリスクが圧倒的に小さくなります。
ビジネスの変化に伴って印刷状況が大きく変わるということは十分に考えられます。ここでは、1年後に突然解約したくなった場合に支払わなくてはいけない費用を比較しました。通常リースでは100万円の複合機を、格安リースでは50万円の複合機をリースしたと仮定します。印刷し放題では最低契約期間を過ぎた後はいつでも解約が可能です。
ラインナップは選択肢の多い通常リース
もっとも複合機の選択肢が多いのが通常のリース導入でしょう。格安リースではキャノン、京セラミタ、コニカミノルタなどのコピー機は選択出来ますが、リコー、ゼロックス、エプソン、OKIなどは扱いが少ないようです。そして最も安い「印刷し放題」ではHP、ブラザー、NECなどのコピー機がメインで、商品ラインナップは業界全体でも10~20程度に限られています。従って、どうしても使いたいコピー機があるのであれば通常リースか格安リースで探すことになります。
機械の性能も、通常のリース
商品ラインナップが幅広い通常リースでは最高性能の複合機も選択出来ます。格安リースやスマートチャージは、高級複合機よりは機能面で劣るでしょう。さらに「印刷し放題」は家庭用のプリンターなので機能面ではさらに劣ります。
修理・サポートはどっこい?
サポートについては同じサービスでも提供している会社によって異なりますので、詳細は比較できません。但し、通常リースでの保守はレーザー複合機のドラムなどの消耗品は保守の範囲外になっているところがほとんどですが、「印刷し放題」ではそういった消耗品も含めてレンタル料の範囲で対応している場合が多いなどの違いがあります。ただし「印刷し放題」では訪問サポートを行っているメーカーは一部なので、訪問サポートを必須と考えている企業は「印刷し放題」以外がおすすめです。
総合評価枚数と印刷内容で使い分けが大事
印刷枚数が2,000枚/月以上で、品質にこだわらない
→「印刷し放題」のみ
印刷枚数が2,000枚/月以上で、品質にこだわる
→写真印刷は通常リースor格安リース、文書印刷は「印刷し放題」と併用
写真印刷が中心で、印刷枚数は月に1,000枚以下
→スマートチャージのみ
文書印刷が中心で、印刷枚数は月に1,000枚以下
→家庭用プリンターで十分
コピー機Gメンではレンタルプリンターだけでなく、複合機のご提案も可能です。
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