プロッター・大判プリンターに最適なインクは?
プロッター・大判プリンターのインクは大きく分けて、水性染料インク・水性顔料インク・溶剤インクの3種類があります。
オペレーター 杏奈
水性染料インク
水性染料インクは、ほとんどが水から作られており、用紙の内部まで染み込んで発色します。紙の内部に浸透することで、用紙が柔らかくなり、印刷物が丸まってしまいやすいので注意しましょう。
水性染料インクのメリット
まずは水性染料インクのメリットを挙げてみます。
光沢感が出やすい
水性染料インクは紙の内部までインクが染み込むため、印刷の表面が滑らかで光沢感が出やすく、光沢紙などは用紙の光沢感を十分に活かすことができます。
印刷速度が速い
水性染料インクは、水性顔料インクや溶剤インクに比べて、印刷速度が速いため、社内向けの簡単な印刷やテスト印刷などにも向いています。
水性染料インクのデメリット
オペレーター 杏奈
水に濡れると滲んでしまう
耐水性がなく水に濡れてしまうとインクが滲んでしまうことが最大の欠点です。屋外などに掲示するポスター等の印刷にはあまり向いていません。
乾くまでに時間が掛かる
印刷スピードは速いですが、水性顔料インクに比べて乾くまでの時間が長く、印刷直後に触ると滲んでしまうことや手にインクが付いてしまうことがあります。
水性顔料インク
水性顔料インクは水性染料インクとは違い、用紙の表面にインクを付着させます。
POP・ポスターなどに使用される合成紙やシール、看板などに使用される塩ビ、タペストリーなどに使用されるターポリンなど、幅広い用紙に印刷できることが大きな強みです。
水性顔料インクのメリット
オペレーター 杏奈
耐候性が高い
耐水性・耐光性に優れており、屋外の掲示物などに最適です。環境にも左右されますが、通常は屋外で3~4年使用しても、ほとんど色褪せることがありません。
速乾性がある
溶剤インクのような独特な臭いがなく、さらに速乾性にも優れているため、業務の効率化を図ることができます。また、すぐに乾くため、印刷後の用紙も丸まりにくいです。
水性顔料インクのデメリット
オペレーター 杏奈
コストが掛かる
水性顔料インクは、水性染料インクに比べると価格が高くコストが掛かります。しかし、耐水性・耐光性に優れているため、印刷後に長持ちするため、コスパは悪くありません。
ノズルが詰まりやすい
水性染料インクに比べてノズルが詰まりやすく、しばらくプロッター・大判プリンターを使用していない場合など、印刷ができなくなってまうことがあります。
溶剤(油性)インク
溶剤インク(油性インク)は、印刷する際に溶剤成分がメディアの表面を溶かし、その後、ヒーターでメディアの裏から温めることで溶媒が蒸発し高い耐候性を発揮します。
溶剤(油性)インクのメリット
オペレーター 杏奈
耐候性に優れている
水性顔料インクと同様に耐光性が高く、油性なので水濡れにも強いため、屋外で使用する印刷物に適しています。
色味の再現性が高い
水性顔料インクが不得意な赤やグレーなどの色味も繊細に再現することができます。
溶剤(油性)インクのデメリット
オペレーター 杏奈
独特な臭いがある
印刷中はもちろんですが、印刷物に臭いが残ってしまうこともあります。臭いが完全に無くなるまで、数日~1週間ほど掛かることも多く、溶剤インクを使用する際には「臭い対策」が必要になります。
ただし、近年では低臭気の溶剤インクも開発されています。
乾くまでに時間を要する
溶剤は乾くまでに時間が掛かるため、速く乾かしたい場合は風を当てて乾燥させるなど、工夫が必要になります。
まとめ
- 水性染料インクは速く印刷できるが、耐水性に劣る
- 水性顔料インクは耐候性があるが、ノズルが詰まりやすく定期的な使用がオススメ
- 溶剤(油性)インクは色の再現性に優れているが、独特な臭いがある
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