【業務用プリンターメーカー比較】写真印刷はエプソン、FAXならブラザーがおすすめ!

  • 公開日:2019年11月03日
  • プリンター
【業務用プリンターメーカー比較】写真印刷はエプソン、FAXならブラザーがおすすめ!

皆さんはプリンターを選ぶ際、どんなところに注目していますか?
機能・価格・デザインなど、こだわりたいポイントや判断基準の優先順位は人によって様々でしょうが、次から次へと新機種が発売されて、自分に合ったプリンターを探すことは非常に大変です。

そんな時こそ『メーカー』に注目してはいかがでしょうか?
ぶっちゃけ、プリンターは性能的に大して変わらないモノが多いため、各メーカーは細かい部分で差別化を図ることによって関心を集めようと努力しています。メーカーの「特徴」を押さえて、自分に合ったプリンターを探してみましょう。

 

メーカーによるプリンターの特徴

 

プリンター
プリンターを販売しているメーカーの代表格と言えばキャノン、エプソン、ブラザー。この3社を指して「プリンター3大メーカー」と呼ぶこともあれば、HPを加えて「プリンター4大メーカー」と呼ぶこともあります。

各社の特徴を順にチェックしていきましょう。

 

キャノンのプリンターの特徴

 

Canon
キャノンのプリンターは、主に6色または5色のハイブリットインクを採用しています。

 

ハイブリットインクとは?
貴社はどっち?インクジェットプリンターとレーザープリンター」や「互換インクとは?」など、過去記事で何度もお伝えしているように、インクには顔料インクと染料インクの2種類があります。

インク:顔料インク 出典:日経トレンディネット 水に溶けず、色素が粒子のまま用紙の上に残るインク。 耐水性に優れ滲みにくく、さらに光にも強いため退色しにくい特徴があります。保存に向いているインクと言われており、文書の印刷に最適です。
インク:染料インク 出典:日経トレンディネット 水に溶け、紙の繊維質に浸透するインク。 色の再現性に優れており、光沢や発色性が高いことから写真などに向いていると言われています。ただし、乾きにくく水に滲みやすい欠点もあります。レンタルプリンターでは染料インクを使用している会社が多いですが、ビジネスシーンで使うことを考慮して、顔料インクにこだわっている会社もあります。

ハイブリットインクは、その名の通り「顔料インクと染料インクの2種類を混ぜ合わせたインク」です。滲みにくい顔料インクを使用することで小さな文字でもキレイ&くっきり、そこに色の再現性に優れた染料インクを組み合わせることで鮮明な写真の印刷を可能にしています。

 

ハイブリットインクの採用で、文字も写真も美しく印刷できるバランスの良さがキャノンのプリンターの特徴です。よって、家庭だけではなくオフィスでの使用にもオススメで、多様なユーザーが満足できるプリンターメーカーと言えるでしょう。

なお、キャノンはプリンターの種類だけではなく、本体のカラーバリエーションも豊富です。

 

メーカー別:プリンターの本体カラー

メーカー プリンター(一例) 本体のカラーバリエーション
キャノン Canon

出典:Canon

機種にもよるが、カラー展開は豊富。基本的にホワイトとブラックが多く、この2色にレッドを加えたバリエーションの機種が多い。他にも、オレンジ・ブラックシルバー・プレミアムゴールド・ノーブルレッド・エクリュベージュなどの本体がある。
エプソン EPSON

出典:EPSON

エプソンはホワイトが主流。次いでブラック。レッドの機種もあるが数としては多くない。本体の色は、この3色。インテリアとしての役割も求めているなら、シンプルな空間には適しているが、女子ウケの良いポップさは感じられない。
ブラザー ブラザー

出典:brother

本体の色はホワイトとブラック。もしくはホワイトとブラックで構成されたツートンカラー。オフィス空間にもマッチする無機質な感じは好みが分かれるところだろう。他の色のプリンターは無い。
HP HP

出典:HP

家庭用プリンターはホワイトの機種もあるものの、圧倒的に多い色はブラック。法人向けのプリンターではあれば、ホワイトとブラックの機種が約半々。その他のカラー展開は行っていない。

 

キャノンのプリンターは、オレンジやプレミアムゴールドなど、堅苦しくてモッサリとした従来のイメージを覆すカラフルなラインナップが揃っています。若い人が集まるオフィスやショップ、カフェなどの店舗では空間のワンポイントとして目を引くこと間違いありません!

 

 

エプソンのプリンターの特徴

 

EPSON

 

色の再現性に優れた染料インクのみを使用している機種が多いエプソン。写真などの画像印刷が特に美しいことで差別化を図っています。そのため、印刷用紙は普通紙よりも、光沢紙などの加工紙と相性が良く、印刷物(写真)の光沢感や色の鮮やかさで高い評価を受けています。

 

 

また、独自のインクを採用することで、染料インクの弱点だった耐光性や保存性を克服!!

写真立てに飾る場合(光が当たる場合)は50年、アルバム等で保管する場合(光が直接当たらない場合)は300年も退色しません。この耐光性や保存性に関しては、キャノン、ブラザー、HPの中で間違いなくトップと言えます。

 

メーカー別:プリンターで印刷した写真等の耐光性

メーカー 光が当たる場所での保存 光が当たらない場所での保存
EPSON(染料インク) 50年 300年
EPSON(顔料インク) 45年 300年
キャノン 40年 100年
ブラザー 50年 100年
HP(Viveraインク) 100年 200年

※非純正インクは、インクの種類や商品によって異なります。

カラー印刷の美しさや耐光性などの理由から、写真印刷をメインで行うのであればエプソンがオススメですが、決して文字印刷がメインの場合に、エプソンがダメだと言うわけではありません。

写真印刷に最適な染料インクではなく、文字印刷に最適な顔料インクのみを使用している機種もあるので「何を主に印刷するのか?」を考え、機種を検討しましょう。

なお、エプソンの機種はPXで始まる型番=顔料インク(文字向け)、それ以外で始まる型番=染料インク(写真向け)です。

 

ブラザーのプリンターの特徴

 

brother
ブラザーのプリンターは、A4用紙なら連続でスキャンできる機種や、領収書や名刺など複数の原稿を一気にスキャンして、別々のデータとして保存することができる機種など、ビジネスでも充分使える機能が備わっていることが特徴です。また、用紙の補充やインクの交換、プリンターの操作など全ての作業を本体の前面だけで行えるフロントオペレーションシステムを採用しているため、あらゆる操作で時間を短縮できます。

写真の品質に関しては、エプソンやキャノンに比べてやや劣りますが、FAX機で成長を遂げたメーカーなので、FAX機をベースにしたプリンターの開発が得意!!個人事業主やSOHOのオフィス、小売店、飲食店などで広く使われているメーカーです。

 

メーカー別:型番で特徴を知る

メーカー 型番 特徴
ブラザー MFCから始まる型番 FAX、プリント、コピー、スキャン
DCPから始まる型番 プリント、コピー、スキャン
型番の数字が4桁 最大用紙サイズ:A3
型番の数字が3桁 最大用紙サイズ:A4
キャノン TSから始まる型番 プリント、コピー、スキャン、背面トレイ
MB、MX等から始まる型番 FAX、プリント、コピー、スキャン
MG、MP等から始まる型番 プリント、コピー、スキャン
iP、iX等から始まる型番 プリント
LBPから始まる型番 レーザープリンター
エプソン PXから始まる型番 顔料インク
PX以外から始まる型番 染料インク
型番の数字の後にF FAX、プリント、コピー、スキャン
型番の数字の後にA プリント、コピー、スキャン
型番の数字の後にFとA以外 プリント、コピー

 

型番だけで性能を把握しやすいのは、ブラザーです。

例)
DCP-J572N
DCPから始まり、数字は3桁なので「A4サイズ対応のプリント、コピー、スキャン」ができるプリンター
MFC-J6995CDW
MFCから始まり、数字は4桁なので「A3サイズ対応のFAX、プリント、コピー、スキャン」ができるプリンター

 

キャノンは、ここに挙げているアルファベットの他にも組み合わせが多数あり、公式サイトやカタログをチェックしなければ、対応用紙サイズを含め、詳しいことは分かりません。エプソンは、数年前までは末尾の数字で対応用紙サイズが分かったのですが、現在は型番だけで判別できません。HPは、型番だけで性能を判断することはできないようです(少なくとも私は型番に規則性を見つけられませんでした…)。

 

HPのプリンターの特徴

 

HP
HPは機種のラインナップ(日本向け)が3大メーカーに比べて多くはないものの、世界ではプリンターのシェア数・No.1を誇っています。キャノンやエプソンより本体価格が安く、どのメーカーよりも早く無線印刷の技術を搭載するなど機能面でも申し分ありません。

また、機種によっては、大型コピー機と同じくらいの速度で印刷できる機種もあります。ただし、基本は4色インクなので、写真の画質はエプソンやキャノンほど美しいとは言えず、顔料インクを使用していることもあり、文字の印刷に向いています。

 

レンタルプリンターは機種を選べないことが欠点

 

欠点
プリンターを『購入するのではなくレンタルする』ことで、高額なインク代を抑えることができると好評の「レンタルプリンター」ですが、残念なことに希望するプリンターの機種までを指定することは原則として不可能です。

ウルトラプリント」や「スリホ」など、複数のメーカーのプリンターを取り揃えている会社もありますが、取り扱い機種は限られており、購入のように自分で好きな機種を選び、「これにしたい!」と指定できません。

運良く希望する機種の取り扱いを行っている場合もあれば、似た性能の機種を取り扱っている場合もあるので、まずは一度問い合わせを行ってみましょう。

月の想定印刷枚数や用途などによっては、希望機種よりも最適な機種を提案してもらえる可能性もあります!

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