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スキャナー一体型3Dプリンター2選
2種類のスキャナー一体型3Dプリンターを紹介します。
- ZEUS
- FLUX
ZEUS
※画像はAmazonより引用
ZEUSは2013年にアメリカで創業されたベンチャー企業「AIO Robotics社」のスキャナー一体型3Dプリンターです。
ZEUSの最大の強みは「PCレス」。多くの場合、3DプリントするにはPCに接続し、専用ソフトでデータ補正や印刷操作を行う必要があります。ZEUSはPCではなく、本体で3Dデータ補正から印刷まで完結できるのが特徴です。
3Dデータの入ったUSBを繋ぐだけでも3Dプリントが可能です。3Dプリントに必要な全ての操作を本体の7インチタッチパネル上で行うことができる、画期的な一体型3Dプリンターといえるでしょう。
また、スキャンした3Dデータを、そのまま印刷できるレベルに自動補正してくれるのもZEUSの強みです。
▼ ZEUSのスペック
本体サイズ | 375 × 549 × 388mm |
本体重量 | 20kg |
造形方式 | 熱溶解樹脂積層方式(FFF) |
造形サイズ | 203 × 152 × 144 mm |
造形精度 | XY:0.0125 mm / Z:0.0004 mm |
積層ピッチ | 0.08mm |
対応可能材料 | PLA |
スキャン方式 | ラインレーザースキャン方式 |
スキャンサイズ(直径×高さ) | 230 × 130 mm |
スキャン解像度 | 0.125mm |
価格 | 398,000円(税込) |
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FLUX
※画像はKickstarterより引用
FLUXは台湾の若いエンジニアたちが創業したベンチャー企業のスキャナー一体型3Dプリンターです。3Dスキャナー・3Dプリンター・レーザー刻印の3つの機能を1台で実現しています。
FLUXは、製作にあたってクラウドファンディング「Kickstarter」で1億円以上の資金調達に成功したことで話題となりました。
FLUXの強みは徹底したユーザーフレンドリーの設計です。操作はBluetoothを介してスマートフォン・タブレットのアプリで行うなど、初心者にも扱いやすい設計となっています。
▼ FLUXのスペック
本体サイズ | 305×265×550 mm |
本体重量 | 5.4kg |
造形方式 | 熱溶解樹脂積層方式 |
造形サイズ(直径×高さ) | 17 x 18 cm |
造形精度 | XY:0.02mm |
積層ピッチ | 0.03mmー0.5mm |
印刷速度 | 100mm/秒 |
対応可能材料 | PLA |
スキャンサイズ(直径×高さ) | 14 x 8.5 cm |
スキャン時間 | 10〜15分 |
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▼PLAとABSの違い
PLA | ABS | |
出力温度 | 低(180〜230度) | 高(230〜260度) |
特徴 | 造形中に反りにくい | 造形中に反りやすい |
造形物の強度 | 弱(壊れやすい) | 強(曲げや伸びにも耐性がある) |
表面加工(やすりがけ)の容易性 | × | ◯ |
塗装のしやすさ | △ | ◯ |
向いている造形物 | ・形状確認
・後工程の少ない実用品 ・大きいサイズのもの ・耐摩耗性を確保したいもの など |
・仕上げ工程で研磨を行う試作品
・プラモデル・フィギュアのパーツ ・稼働機構を持たせたいもの など |
オペレーター 杏奈
スキャナー一体型3Dプリンターを選ぶメリット
スキャナー一体型3Dプリンターを選ぶメリットを解説します。
価格を抑えることができる
一体型であれば、スキャナーと3Dプリンターを別々で揃えるよりも価格を抑えることができます。
もし3Dスキャナーと3Dプリンターをそれぞれ購入するのであれば、20万円は必要です。どちらも、それなりの精度の製品は10万円前後で販売されているからです。
仮に、3Dプリンターを低価格帯(3万円ほど)の製品にしたとしても、13万円〜15万円はかかってしまいます。
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3Dデータの編集が比較的容易
3Dデータの編集が容易な点も、スキャナー一体型3Dプリンターのメリットです。
スキャンした3Dデータには穴やひび割れがたくさんあります。それらを修復しなければキレイに印刷できません。
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スキャナー一体型3Dプリンターを選ぶデメリット
オペレーター 杏奈
スキャン精度はやや落ちる
スキャナー一体型3Dプリンターのスキャン精度は、3Dスキャナーに比べてやや劣ります。
3Dスキャナーはスキャン性能に特化しているため、様々な機能を複合させた一体型よりもスキャン精度が高くなるのです。
ただ、決して「一体型のスキャン精度が低い」というわけではありません。ご家庭で造形を楽しむ目的なら十分の精度といえるでしょう。
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スキャンサイズが小さくなる
スキャナー一体型3Dプリンターは、スキャナー単体よりもスキャンサイズがやや小さくなります。
▼【一体型と3Dスキャナー】スキャンサイズ比較
ZEUS | FLUX | スキャナーA | スキャナーB | スキャナーC | |
スキャンサイズ | 230 × 130 mm | 140 x 85 mm | 180 × 250 mm | 170×170 mm | 200×200×200 mm |
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スキャナー一体型3Dプリンターはこんな人におすすめ!
スキャナー一体型3Dプリンターは以下のような人におすすめです。
- 3Dプリントは初心者である
- 複雑な造形物は製作しない
- できればデータ編集などの難しい工程を減らしたい
- 予算を抑えたい
- 作業スペースが限られている
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まとめ
- ZEUSの強みはスキャン〜印刷に関わる全ての操作が本体のみで完結すること
- FLUXは初心者に扱いやすい設計が強み
- スキャナー一体型3Dプリンターのメリットは「価格を抑えられる」「データ編集が容易」の2点
- スキャナー一体型3Dプリンターのデメリットは「スキャン精度が劣る」「スキャンサイズが小さい」の2点
- 複雑な工程を減らしたい人にはスキャナー一体型3Dプリンターがおすすめ