かつて、コンシューマーの世界では乗り換え(MNP)のキャッシュバンクインセンティブのために乗り換え(MNP)を繰り返す「MNP乞食」と言われる行為が問題になりました。
現在はそのような動きは取れないような仕組みにはなっていますが、個別の契約(相対契約)が可能な法人携帯の世界では、乗り換え(MNP)を上手く活用することで、大幅なコスト削減も可能です。
乗り換え(MNP)の手続き方法や、その際に注意すべき発生費用をまとめてみました。
MNPとは?電話番号を保持したまま乗り換える仕組み
MNP(モバイルナンバーポータビリティ)とは、携帯電話の番号を変えずに、契約キャリアを変える仕組みです。
個人であれば、LINEなどの無料通話アプリが発達していることもあり、番号が変わっても大きな影響がないこともあります。
一方、得意先とのやりとりが必要な法人携帯はそう簡単に番号を変えるわけにはいきません。
キャリアを変えても番号が引き継げることで、契約キャリアを変えるという選択が容易になりました。
乗り換え(MNP)の流れ
具体的な乗り換え(MNP)の流れについて解説します。法人携帯の場合一般の乗り換えと違い台数があるため、流れが少し煩雑になるケースもあります。
①MNP予約番号の取得
まず、現在の契約先のキャリアから、MNP予約番号を発行してもらいます。これがないとそもそも新キャリアの端末の手配が行えないケースもあります。
また、MNP予約番号には有効期限がありますので、超過した場合は再取得する必要があります(ただし、費用は使った場合のみ発生するため二重請求はありません。)。
②データの移行(必要に応じて)
新しい端末が手配されたら、端末をすぐに仕事に使えるようあらかじめ初期設定やデータの移行を行うことが奨励されます。(赤外線や専用アプリなどを使って)
ただし、データの移行そのものはいつでも行えるため、準備が間に合わなければ切替の手続きが完了してからでも問題ありません。
③切替の実行
新しいキャリア側に、MNP予約番号を共有し、切り替え時間を設定してもらいます。基本的には、切替時刻を事前設定する流れになりますが、場合によっては即時切替などの個別指定も可能なようです。
無事、新しい端末に電波が入れば、手続きが完了です。
乗り換え(MNP)の際に、旧キャリア側から発生する費用
MNPを行う際、転出するキャリアから出る(可能性のある)請求についてまとめました。
転出は旧キャリアにとって不利益な手続きであるため、割り引いてもらえる可能性は極めて低いです。
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- 解約違約金
- 端末の残債
- MNP転出手数料
- 転出月の月額料金
解約違約金
2年縛り、3年縛りなどの契約の更新月以外で解約した場合には発生する違約金です。端末や契約期間にもよりますが、1万円以上と高額になるケースも少なくありません。
端末の残債
端末を割賦契約(分割)で購入し、支払いが終わる前に解約する場合、残りの金額について、一括、もしくは分割で支払う必要があります。気をつけなければいけないのは、キャリアは端末代の一部、または全部を「通信料」から割り引いているため、解約した時、その割引は消滅します。スマートフォンなどの端末代金は月々の見た目上の負担は少なくても、実は毎月かなりの費用が出ているケースもあるので、注意が必要です。
MNP転出手数料
MNPの際、新キャリア側で必要になる「MNP予約番号」の発行に必要な手数料です。1回線につき、3,000円程度が相場です。なお、MNP予約番号には2週間などの有効期限がありますので、発行のスケジュールは要確認です。
※有効期限が切れた場合は再発行が必要になります。課金発生タイミングはMNPを行った際なので、再発行により二重で費用が発生することはありません。
転出月の月額料金
切り替える瞬間までは旧キャリアからサービスを受けていますので、その費用を支払う必要があります。注意すべきポイントは、解約月の料金が「日割り」で出るのか、「満額請求」となるかです。後者で月初にMNPを行った場合、新旧のキャリアから月額の請求が出る可能性があります。
ソフバンにmnp申し込んだら、電話口の担当さんが「今回の解約にかかる費用は…16000円です!(内、3000円は他会社で契約するときの費用でソフバンが取るわけではない)」って額面のでかさで引き止めようとしてきてセコいな〜〜とおもいました。
— さおだけ (@xsaodakex) April 20, 2019
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MNPの際に、新キャリア側から発生する費用
続いてMNPを行う際、転入するキャリアから出る(可能性のある)請求についてです。
新キャリアにとっては有利な手続きであるため、契約と引き換えに値切れる可能性のある項目です。
- 事務手数料
- 付属品
- 転入月の利用料金
事務手数料
携帯電話を契約する際に発生する事務手数料です。3,000円が一般的です。
通常は個人、法人を問わず請求される項目ですが、MNPの場合は免除してもらえるケースもあるようです。
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付属品
充電器のような必須のものもあれば、ケースやフィルムのような、あると嬉しいアイテムまで。
これも、本来は購入すべきものですがMNPの条件としてサービスさせることができるかもしれません。
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転入月の利用料金
新キャリアからのサービスを提供は、MNPを行った時点から発生します。初月に発生する項目が日割り請求なのか、満額請求なのかは、切り替えを実行する前によく確認しておきましょう。
切り替えの条件として、初月は無料、もしくは初月を含み数ヶ月間無料という条件を提示されることもあるようです。
まとめ
最後に、簡単におさらいしてみます。
・転出するキャリアから出る料金
- 解約違約金
- 端末の残債
- MNP転出手数料
- 転出月の月額料金
・転入するキャリアから出る料金
- 事務手数料
- 付属品
- 転入月の利用料金
思わぬ請求が出てこないよう、よく確認しましょう。
乗り換え(MNP)は面倒な手続き、しかも違約金など一時金が多く出ますが、利用中の携帯電話のコストを大幅に下げるチャンスかもしれません。
ぜひ、コスト見直しのチャンスとしてご活用ください!
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