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金属3Dプリンターの価格や原理・方式の違い、材料なども詳しくご説明します。
金型に向く機種や、家庭用の金属3Dプリンターもご紹介しますよ。また、大型の金属3Dプリンターの価格も掲載します。
- 1. 金属3Dプリンターの価格は安い⁉
- 2. 原理の違いによる金属3Dプリンターの特徴と価格相場
- 3. 金型造形OK!金属3Dプリンターの価格を比較
- 3.1. 【7,000万~8,000万円】EOS「M 290」
- 3.2. 【7,000万~8,000万円】3Dsystems「DMP Flex 350」
- 3.3. 【6,600万円~】ソディック「LPM325S」
- 3.4. 【6,500万円】松浦機械製作所「LUMEX Avance25」
- 3.5. 【5,000万円台~】三菱重工工作機械「LAMDA200」
- 3.6. 【4,400万円程度】Hp「Metal Jet」
- 3.7. 【3,000万円】ニコン「Lasermeister 100A」
- 3.8. 【2,500~3,000万円程度】O.R. Laser「Coherent CREATOR」
- 3.9. 【2,000万円台】Markforged「METAL X」
- 3.10. 【1,000万円~】Desktop Metal「Studio システム2」
- 4. 大型金属3Dプリンターの価格を比較
- 5. 家庭用金属3Dプリンターの価格を比較
- 6. 金属3Dプリンターの価格は高い!補助金を利用しよう!
- 7. まとめ
金属3Dプリンターの価格は安い⁉
数年前まで金属3Dプリンタの価格相場は、億単位でした。2014年に金属3Dプリンターの代表的な粉末焼結方式の特許が切れたため、大規模が価格破壊が起こり、爆発的に普及するのではないか、と予想する向きもありました。
2021年現在、かつて億単位だった金属3Dプリンターの価格はやや低下傾向にあります。ただ、いまだに金属3Dプリンターの中には億単位のものも存在します。金属3Dプリンターの価格相場は、数千万円~1億円程度と考えていいでしょう。
価格低下がみられる金属3Dプリンターですが、普及率はイマイチです。
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- まだまだ高い⇒本格的な金属3Dプリンターの場合、数千万円~億単位必要
- まだまだ大型⇒本格的な金属3Dプリンターの場合、工場設置が必須
- ランニングコストが高い⇒金属なので、高い
- まだまだ技術力が不透明⇒正確性・量産に難色
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オペレーター 杏奈
原理の違いによる金属3Dプリンターの特徴と価格相場
金属3Dプリンターの金属溶融熱源や金属材料は、下図のように多岐に渡ります。熱源と材料の組み合わせ方によって、金属3Dプリンターには様々な造形方式パターンが生み出されました。
▼金属3Dプリンターの造形方式を決める要因
今回は代表的な5つの造形方式を取り上げます。原理の違いによる金属3Dプリンターの特徴と価格相場をお伝えします。
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パウダーベッド方式(PBF)
パウダーベッド方式とは、敷き詰めた10μm~60μmの球形の金属パウダーにビームを当てて溶かし、固めていく方法のことです。金属3Dプリンターの多くがPBFを採用しています。パウダーベッド方式(PBF)の価格相場は、3,000万円~億単位です。
当てるビームにはレーザービームと電子ビームがあります。レーザービームの場合は窒素などの不活性雰囲気下で行い、位置決めはミラーで機械的に行います。かたや電子ビームでは、不活性雰囲気下ではなく真空であるほか、位置決めも機械的な移動ではなく磁界を使って電気的に向きを変えているのでレーザービームより高速で位置決めができます。
パウダーベッド方式(PBF)金属3Dプリンターの特徴は、以下です。
▼パウダーベッド方式(PBF)の特徴
メリット |
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デメリット |
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造形可能な製品 |
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主なメーカー | EOS・3D Systems・Concept-Laser・SLM Solutions・OR laser・Arcam・Aconity3D・Velo3D・三菱電機・松浦機械製作所・ソディック・アスペクト・DMG森精機 |
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デポジション方式(DED)
デポジション方式とは、金属粉末噴射と同時にビームを照射して、造形部分に溶けた金属を積層、凝固させていく方式のこと。デポジション方式は、別名「指向性エネルギー堆積法(DED)」とも呼ばれます。デポジション方式金属3Dプリンターの価格は、3,000万円~億単位です。
デポジション方式金属3Dプリンターの特徴は、以下です。
▼デポジション方式(DED)の特徴
メリット |
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デメリット |
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造形可能な製品 |
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主なメーカー | ニコン・スギノマシン・DMG森精機・ヤマザキマザック・オークマ・東芝機械・三菱重工工作機械など |
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バインダージェット方式(BJ)
バインダージェット方式とは、敷き詰めた金属粉末に液体の接着剤を噴射して造形する方式のことです。造形後、液体の接着剤(バインダー)を除去し、焼結する必要があります。価格は、3,000万円~1億円程度です。
バインダージェット方式(BJ)3Dプリンターの特徴は、以下です。
▼バインダージェット方式(BJ)の特徴
メリット |
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デメリット |
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造形可能な製品 |
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主なメーカー | ヘガネス・Hp・ExOneなど |
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FDM方式
FDM方式とは、熱溶解積層方式のことです。金属の粉末を含んだ熱可塑性樹脂を押し出して積層します。FDM方式金属3Dプリンターの価格相場は、数十万円~5,000万円程度と安価。家庭用の金属3Dプリンターは、FDM方式です。
FDM方式金属3Dプリンターの特徴は、以下です。
▼FDM方式の特徴
メリット |
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デメリット |
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造形可能な製品 |
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主なメーカー | FLASHFORGE・Markforged・Desktop Metal・Airwolf 3Dなど |
オペレーター 杏奈
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オペレーター 杏奈
アーク溶接方式
アーク溶接方式とは、従来から存在するアーク溶接の技術を3Dプリンターに応用したものです。アーク溶接方式金属3Dプリンターの価格相場は、3,000万~4,000万円程度と安価。
アーク溶接方式金属3Dプリンターの特徴は、以下です。
▼アーク溶接方式の特徴
メリット |
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デメリット |
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造形可能な製品 |
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主なメーカー | 武藤工業・Meltioなど |
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金型造形OK!金属3Dプリンターの価格を比較
ここからは、おすすめの金属3Dプリンターを価格別にご紹介します。金型造形に向く機種を中心にピックアップしました。
【7,000万~8,000万円】EOS「M 290」
※画像はNTTデータエンジニアリングシステムズ公式より引用
金属3Dプリンターといえば、ドイツのEOS。EOSの金属3Dプリンターの中でもEOS M290は、多岐に渡る金属素材を使用して、試作品~最終製品まで造形可能です。マルエージング鋼も使用OKで、金型作成も問題ありません。
EOS M290では、金型に3次元水管を組み込むことができます。金型の冷却時間が短くなり、成形サイクルが短縮されると同時に、金型自体の品質向上にもつながります。
▼EOS M 290スペック
造形方式 | パウダーヘッド方式 | 造形サイズ | 250×250×325 mm |
本体サイズ/重量 | 2,500×1,300×2,190 mm/ 1,710 kg | 素材 | マルエージング鋼・ステンレス・コバルトクロムモリブデン合金・チタン・ニッケル・アルミニウム |
金型 | 〇 |
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【7,000万~8,000万円】3Dsystems「DMP Flex 350」
※画像は3Dsystems公式より引用
3DsystemsのDMP Flex 350は、長時間の安定的な金属造形を可能にした金属3Dプリンターです。独自のコンセプトに沿って作られた真空チャンバーにより、アルゴンガスの使用量を大幅に削減し、また化学的純度の高い造形品を製造可能です。その品質の高さは鍛造部品並みとか。
3次元水管の造形もOKなので、レベルの高い金型を造形できます。3DsystemsのDMP Flex 350は、DMP Factory 350へのアップグレードも可能。
▼3Dsystems DMP Flex 350スペック
造形方式 | パウダーヘッド方式 | 造形サイズ | 275×275×380 mm |
本体サイズ/重量 | 2,350×2,300×2,300 mm/ 4,700 kg | 素材 | インコネル・チタン・コバルトクローム・アルミニウム・鉄材など |
金型 | 〇 |
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【6,600万円~】ソディック「LPM325S」
出典:ソディック公式
2021年9月に発売されたソディックの「LPM325S」は、自動で金属粉末を回収してくれるユニットMRSのシステムが秀逸です。プリント時間を従来機よりも大幅に短縮させ、稼働率の向上を実現しました。
また、1台のマシンで複数の金属素材を扱えるため、様々な製品作成に対応できます。造形不良を未然に防止するシステムも、オプションで追加可能。失敗なく、ハイスペックな製品づくりを目指すなら、おすすめの一台です。
▼ソディック「LPM325S」スペック
造形方式 | パウダーヘッド方式 | 造形サイズ | 250 x 250 x 250mm |
本体サイズ/重量 | 2,160 x 2,235 x 2,240 mm/ 120 kg | 素材 | ULTRA21(マルエージング鋼)・OPM HYPER 1(コバルト free マルエージング鋼)・SUPERSTAR 21(SUS420J2)・OPM STAINLESS 316・OPM STAINLESS 630・LPW-TI64Gd23-AAOK(64チタン)・CT PowderRange 718 F(インコネル718)・CT PowderRange CCM F(コバルトクロム)・CT PowderRange ALSi10Mg F(アルミニウム) |
金型 | 〇 |
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【6,500万円】松浦機械製作所「LUMEX Avance25」
※画像は松浦機械製作所公式より引用
2014年に発売された日本製LUMEX Avance25。松浦機械製作所は、日本の3Dプリンター製作のパイオニア的な存在です。
LUMEX Avance25は、パウダーヘッド方式による3Dプリントと、エンドミルによる高速・高精度切削をワンマシン・ワンプロセスで行うことが可能。独自の高速化・自動化システムの導入により、加工時間も大幅に短縮されました。2017年にはワンサイズ大き目の造形OKなLUMEX Avance-60も発売されています。
▼松浦機械製作所「LUMEX Avance25」スペック
造形方式 | パウダーヘッド方式 | 造形サイズ | 256×256×185 mm |
本体サイズ/重量 | 3,200×4,650×2,060 mm/ 4,500 kg | 素材 | マルエージング鋼・ステンレス・コバルトクロムモリブデン・チタン・ニッケル・アルミニウム |
金型 | 〇 |
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【5,000万円台~】三菱重工工作機械「LAMDA200」
2019年3月に発売された三菱重工工作機械製作のLAMDA200。デポジション方式の金属3Dプリンターで、世界発の新機能を搭載した話題の商品。本体価格は5,000万円台です。
新機能の1つモニタリングフィードバック機能では、レーザー光と同軸上にカメラを設け、造形中の変化を即座に検出できるようにしており、検出した変化量をもとに造形位置やレーザーの出力指令をフィードバック制御できます。
もう1つの新機能ローカルシールドの付加では、溶融・凝固位置に対して空気の流入を防止するように不活性ガスを噴射することで、造形中の金属の酸化を防止します。
▼三菱重工工作機械「LAMDA200」スペック
造形方式 | デポジション方式 | 造形サイズ | 200×200×200 mm |
本体サイズ/重量 | 4,000×2,600 mm/ 2,500 kg | 素材 | - |
金型 | 〇 |
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【4,400万円程度】Hp「Metal Jet」
※画像は、メディアマート公式より引用
Hp「Metal Jet」は、従来の金属3Dプリンターと比較し、約50倍もの生産性アップを実現したハイスペック金属3Dプリンターです。にもかかわらず、価格帯は5,000万円台と安価。
Hp「Metal Jet」の一般向け発売は2021年~。金属3Dプリンターの中では、やや後発ですが、既存の金属3Dプリンターにはない技術力と価格の安さで勝負!
▼Hp「Metal Jet」スペック
造形方式 | バインダージェット方式 | 造形サイズ | 430×320×200 mm |
本体サイズ/重量 | - | 素材 | - |
【3,000万円】ニコン「Lasermeister 100A」
※画像はニコン公式より引用
ニコンのLasermeister 100Aは、ニコン独自の光技術により、コンパクト化を実現!オフィス設置もOKな金属3Dプリンターです。価格も3,000万円と安価。今まで金属3Dプリンター導入に二の足を踏んでいた企業にもおすすめできます。
ニコンのLasermeister 100Aは、一から金型を造形するという使い方ではなく、既存の金型の補修や肉盛りにおすすめです。使える素材もニコン指定のSUS316Lのみ。
▼ニコン「Lasermeister 100A」スペック
造形方式 | デポジション方式 | 造形サイズ | 297 x 210 x 200 mm |
本体サイズ/重量 | 850× 750×1,700 mm/310 kg | 素材 | SUS316L |
金型 | △ ※肉盛り・補修には最適 |
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【2,500~3,000万円程度】O.R. Laser「Coherent CREATOR」
※画像はシステムクリエイト公式より引用
O.R. Laser「Coherent CREATOR」の最大の魅力は、本体価格の安さとコンパクトさ。初期投資2,500万円~3,000万円ほどで、3次元水管を備えた金型を造形できます。本体は、冷蔵庫ほどのサイズしかないため、小規模オフィスでも導入可能。
▼O.R. Laser「Coherent CREATOR」スペック
造形方式 | パウダーヘッド方式 | 造形サイズ | Ø 100 × 100 mm |
本体サイズ/重量 | 717× 858×1,794 mm/ 410 kg | 素材 | マルエージング鋼・SUS・インコネル・ハステロイ・銅合金など |
金型 | 〇 |
【2,000万円台】Markforged「METAL X」
※画像はファソテック公式より引用
低コストの金属3Dプリンターをお探しなら、FDM方式のMarkforged「METAL X」がおすすめです。Markforged「METAL X」はFDM方式を採用しており、従来の金属3Dプリンターより10分の1ほどの価格で運用できます。
また、使える金属素材の種類も多く、金型製作も可能。造形後のサポート除去は必要ですが、作業は簡単です。
▼Markforged「METAL X」スペック
造形方式 | FDM方式 | 造形サイズ | 300×220×180 mm |
本体サイズ/重量 | 575×467×1,120 mm/ 75 kg | 素材 | ステンレス鋼・インコネル・工具鋼・銅 ※今後アルミニウムリリース予定 |
金型 | 〇 |
【1,000万円~】Desktop Metal「Studio システム2」
※画像はブルレー公式より引用
Desktop Metal Studio Systemは、金属粉末と熱可塑性のバインダーを混ぜた材料をプリントしていく、BMD方式の金属3Dプリンターです。従来品の「システム+」よりも、造形の手順が簡素になったため、導入の一台としてもおすすめできます。
本体価格は1,000万円~と、従来の金属3Dプリンターの中では最も安価。ただし、別途、焼結工程と専用装置も必要です。
▼Desktop Metal 「Studio システム2」スペック
造形方式 | BMD方式 | 造形サイズ | 300×200×200 mm |
本体サイズ/重量 | 948×823×529 mm/ 97 kg | 素材 | SUS316L・高強度ステンレス鋼・クロムモリブデン鋼・工具鋼・銅など |
金型 | - |
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大型金属3Dプリンターの価格を比較
それでは次に、500mm四方程度の大型造形物の作成が可能な大型金属3Dプリンターの価格を比較します。
オペレーター 杏奈
【1.7億円以上】GE Concept-Laser「X Line 2000R」
出典:GE Concept-Laser公式
GE Concept-Laser「X Line 2000R」は、800×400×500 mmという最大レベルの造形サイズを誇る金属3Dプリンターです。価格は、約1.7憶円~。最終製品の造形が可能で、航空業界や自動車業界で導入事例があります。
▼GE Concept-Laser「X Line 2000R」スペック
造形方式 | パウダーヘッド方式 | 造形サイズ | 800×400×500 mm |
本体サイズ/重量 | - | 素材 | ステンレス鋼・17-4PH・マージ鋼・アルミニウム合金(AlSi10Mg)・アルミニウム合金(A205)・ニッケル合金・チタン合金・コバルトクロムモリブデン |
【要見積もり】EOS「M400-4」
出典:EOS公式
金属3Dプリンターといえば、EOS。もちろんEOSにも大型金属3Dプリンターが存在します。EOSの大型金属3Dプリンターは、400mm四方の造形が可能な「M400-4」です。価格は、要見積もりですが、1億円以上。
M400-4は、4本の独立した高性能レーザーにより、高速&高性能を実現しました。使用できる素材種類も豊富です。
▼EOS「M400-4」スペック
造形方式 | パウダーヘッド方式 | 造形サイズ | 400×400×400 mm |
本体サイズ/重量 | 4,181×1,613×2,355 mm/ 4,835 kg | 素材 | EOS NickelAlloy HX・EOS MaragingSteel MS1・EOS NickelAlloy IN718・EOS Aluminium AlSi10Mg・EOS Titanium Ti64・EOS Titanium TiCP grade 2・EOS StainlessSteel 316L |
【1.5憶円】松浦機械製作所「LUMEX Avance-60」
出典:松浦機械製作所公式
日本製の金属3Dプリンターの中では、松浦機械製作所の「LUMEX Avance-60」が人気。日本国内だけでなく世界への輸出も堅調です。
価格は、1.5億円ほど。他社製の金属3Dプリンターではオプションになりがちな自動粉末回収システムが、LUMEX Avance-60では標準搭載されています。
▼松浦機械製作所「LUMEX Avance-60」スペック
造形方式 | パウダーヘッド方式 | 造形サイズ | 600×600×500 mm |
本体サイズ/重量 | - | 素材 | マツウラマルエージングⅡ・マツウラアルミニウムSi10Mg |
【1.8億円】HBD「HBD-1000」
出典:HBD公式
中国製金属3Dプリンターの中でも、HBDの製品は技術力が高く、おすすめです。数多くのラインナップがありますが、HBD-1000は、600×600×1000 mmという大型サイズの金属造形が可能な3Dプリンター。
価格は、1.8億円以上です。レーザーパラメーターの多用な設定により、あらゆる種類の金属造形に対応できます。
▼HBD「HBD-1000」スペック
造形方式 | パウダーヘッド方式 | 造形サイズ | 600×600×1,000 mm |
本体サイズ/重量 | 6,200×4,500×4,800 mm/ 20,700 kg | 素材 | アルミニウム合金(AlSi10Mg)・ステンレス鋼(SUS316L)・コバルトクロム合金(CoCrMo)・ インコネル(Alloy718)・チタン合金(TC-4)・ダイス鋼(18Ni300) |
【3憶円】三菱重工工作機械「LAMDA2000」
出典:日本電産マシンツール公式
三菱重工工作機械の「LAMDA2000」は、2,500×900×1000 mmという特大の金属加工ができる3Dプリンターです。価格は3憶円以上しますが、造形サイズと完成品のレベルの高さは、他社製品を圧倒します。
▼三菱重工工作機械「LAMDA2000」スペック
造形方式 | デポジション方式 | 造形サイズ | 2,500×900×1,000 mm |
本体サイズ/重量 | 7,000 × 5,500 mm/ 12,000 kg | 素材 | チタン合金・インコネル・ステンレス・マルエージング鋼・コバルトクロム合金・インバー |
【要見積もり】Aconty3D「AconityTWO」
出典:株式会社エイチ・ティー・エル公式
Aconty3D社の「AconityTWO」は、400×400×400 mmサイズの造形が可能な大型金属3Dプリンターです。価格は要見積もりにはなりますが、1億円以上。AconityTWOは、2021年11月にリリースされたばかり。AconityONEの後継機種です。
AconityTWOには、以下の特徴があります。
▼AconityTWOの特徴
- 自動粉末処理機能
- 4つのレーザー
- 400mm四方と大型の造形可能
- セットアップ時間の短縮
- Aconty3D社のエンジニアがリモートアクセス可能
▼Aconty3D「AconityTWO」スペック
造形方式 | 粉末焼結法 | 造形サイズ | 400×400×400 mm |
本体サイズ/重量 | 3,000×1,700×3,000 mm/ 1,600 kg | 素材 | AlSi10Mg (アルミ合金)・Ti6Al4V・Inconel 718・ Inconel 625・ CuCr1Zr (銅合金)・ Cu-OF (純銅)・ 純チタン(Gd I/Gd II)・ CoCrMo・ SUS316L (1.4404)・M300 Maraging Steel (1.2709) |
【要見積もり】SLM solutions「SLM500」
出典:SLM solutions公式
大型金属3Dプリンターなら、SLM solutionsの「SLM500」も候補の一つです。500×280×363mmという大型の造形領域を備えており、特許取得済みのマルチレーザー技術により、非常に高い生産性を有しています。
価格は1憶円以上。オプションとして「自動パウダー供給ユニット PSV」や「手動造形部品取出しユニット PRS」を選択できます。
▼SLM solutions「SLM500」スペック
造形方式 | 粉末焼結法 | 造形サイズ | 500×280×363 mm |
本体サイズ/重量 | 5,200×2,800×2,700 mm/ 3,100 kg | 素材 | SUS316L/SUS630・M300/SKD61・コバルトクロム合金 2.4723/ASTM F75・IN625/IN718/IN939/ハステロイ・グレード1-2・6-4チタン/6-7チタン・ AISi7MgCu/AISi10Mg/AISi12など |
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家庭用金属3Dプリンターの価格を比較
金属3Dプリンターは上記のような産業用が主流ですが、家庭用として使える商品もあります。ただし、造形方式は限られていて、使える素材も少ないです。
100万円未満&コンパクトタイプの家庭用金属3Dプリンターをピックアップしました。
【50万円程度】Airwolf 3D「EVO R」
※画像は日本バイナリー公式より引用
金属だけでなく40種以上ものフィラメントを造形可能なAirwolf 3D「EVO R」。Airwolf 3D「EVO R」はデスクトップタイプでコンパクトですが、工業レベルの加工も可能なハイスペック金属3Dプリンターです。
▼Airwolf 3D「EVO R」スペック
造形方式 | FDM方式 | 造形サイズ | 300 x 220 x 229 mm |
本体サイズ/重量 | 712 x 635 x 737 mm/ 25 kg | 素材 | Ultrafuse 316LX ※他に40種以上のPLAなどのフィラメント使用可 |
【89,000円】FLASHFORGE「Adventurer3X」
※画像はFLASHFORGE公式より引用
FLASHFORGE「Adventurer3X」はABS・PLAメインの3Dプリンターですが、ステンレス316Lも造形可能。本体価格は、89,000円と今回ご紹介した金属3Dプリンターの中で最安です。
完成した造形物は、脱脂・焼結が必要ですが、FLASHFORGE代理店であるApple Treeが、脱脂・焼結作業を請け負います。
▼FLASHFORGE「Adventurer3X」スペック
造形方式 | FDM方式 | 造形サイズ | 150×150×150 mm |
本体サイズ/重量 | 388×340×405 mm/ 9 kg | 素材 | ステンレス316L ※他にABS・PLA |
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金属3Dプリンターの価格は高い!補助金を利用しよう!
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オペレーター 杏奈
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。(「ものづくり補助金総合サイト」より引用)
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まとめ
- 近年、金属3Dプリンターの価格は低下しているが、普及率はイマイチ
- 金属3Dプリンターの価格相場は、造形方式によって大きく異なる
- パウダーべッド方式価格相場:3,000万円~億単位
- デポジション方式価格相場:3,000万円~億単位
- バインダージェット方式価格相場:3,000万円~1億円
- FDM方式価格相場:数十万円~5,000万円程度
- アーク溶接方式価格相場:3,000万円~4,000万円
- 金属3Dプリンターの価格は、やっぱり高い⇒補助金利用も考えよう
・『業務用3Dプリンター価格相場比較』記事
・『業務用3Dプリンターおすすめ比較』記事
・『3Dプリンター導入のための「ものづくり補助金」制度の最新情報』記事
・『3Dプリンターメーカーランキング』記事
・『最新型フルカラー3Dプリンター価格』記事
・『FDM方式3Dプリンターおすすめ&価格』記事
・『業務用 光造形3Dプリンターおすすめ&価格』記事
・『業務用3Dスキャナー価格比較』記事