販売量と仕入れの安さは「完全には」比例しない
私の知る範囲では複合機の仕入れが高い販売店さんと安い販売店さんで30~40万円ほどの差が存在しています(あるいはもっと・・・)。
では、仕入れ価格の差はどこに起因しているのでしょうか?多くの方が
「販売量」
と回答されるでしょうが、これは半分正解で半分不正解だと認識しています。
仕入れの安さをAランク~Dランクくらいに分類して考えてみます。まず、Aランクの最安で仕入れている販売店さんが月販100台以上の巨大販売店であることはほぼ間違いありません。どれだけあがいても月販3台の販売店さんが、A3カラー25枚機設置費込みで25万円で仕入れることは難しいでしょう。
では仕入れ価格が比較的安いBランクの会社さんが月販数十台を必ず販売しているかと言うとそうではなく、月販5台程度なのにBランクの安さであったり、年に1台しか売らないのにDランクではなくCランクの仕入れ価格を手に入れている販売店は有ります。
なぜでしょうか?
月5,000枚以上印刷なら、もっとお安く出来るのですが・・・
理由は、メーカーや上位店さんが卸価格を高止まりさせたい時に、販売量を持ち出すことが最も卸先を「納得させやすいから」です。
例えば御社もユーザから値引きを求められた時に
「もっと枚数が多ければ」
「10台以上のまとめ買いなら・・・」
などと言って断ったことは無いでしょうか?その理由は100%本音ではなく、相手を納得させやすかったからであるはずです(印刷枚数が少ないのに、もっと安いカウンターで出している先はありますよね)。
ではどうすればそのような営業トークを受け流して、もっと安い仕入元に当たれるのでしょうか?
安く買う方法はユーザと同じ!相見積もりを取る
です。
「相見積など取ったら、今の上位店にバレて値段を上げられるのでは?」
と思う方もおられるようですが、これこそが上位店さんの戦略です。御社でも、比較をしないお客様には高額な見積を出されるのでは無いでしょうか。
霊感商法や新興宗教が一人暮らしで会社勤めをしている女性を「アパ勤女」と呼んでターゲットにしているのと構造は同じです。
もし心配であれば相見積を取る際に「今の上位店にバレないように」と言えば配慮してもらえます(我々が提携している上位店では、ですが・・・)が、むしろ相見積を取ることを積極的に伝えて価格交渉に持ち込む方が効果は有ると思います。
月販1台で仕入れ価格が下がった事例
昨年、地方でビジネスフォンをメインで販売している会社様から複合機の仕入れルートの変更でご相談頂きました。相談時にはシャープ4026を設置費込みで45万円で仕入れておられましたが、我々がお手伝いして39.5万円で仕入れて頂けるようになりました。10台そのまま販売しただけで55万円利益が残る計算です。
この販売店さんの月販が増えたから仕入れ価格が下がったのではなく、単純に新しい卸元様をご紹介しただけです。しかもこの販売店さんは月販で言うと「0.5台くらい」でしたが、問題なく仕入れ価格を下げて頂きました。
もちろん、新しい上位店さんがその情報をメーカーや既存の仕入元に漏らすこともないので、提携から1年が経過した現在も変わらず販売を続けていただいています。御社でも新しい仕入れ元の情報を集めたい時にはご相談ください。
オペレーター 杏奈