【複合機市場の将来は?】2050年、コピー機市場は今の半分に?リコーは3万人削減の可能性も

【複合機市場の将来は?】2050年、コピー機市場は今の半分に?リコーは3万人削減の可能性も
「複合機なんてもう売れへん」ってよう聞くけど、世の中からコピー機が無くなるとも考えにくいやろ?コピー機市場ってこれからどうなるんやろ。

新人Gメン及川

ベテランGメン園川

複合機業界に片足を突っ込んでいる我々が大胆に予想してみましょう。
片足突っ込んでるて、業界にどれくらい関わってるんやっけ?20年くらい?

新人Gメン及川

ベテランGメン園川

5年です。
ちゅ、中途半端!

新人Gメン及川

 

複合機を【格安】でリースする

 

2050年、国内複合機メーカーの市場規模は推定6兆円

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国内の複合機メーカーの国内・海外を含めた市場規模は年間約6兆円ほどでは無いかと試算します。概算の根拠は下記です。

  • リコーの2017年の複写機関連売上は1.8兆円
     →業務用は1.5兆円と試算する
  • リコーは世界のA3カラー複写機市場の1/4とする
      →リコーの国内シェアの数値はこちら

    ※家庭用プリンター・複合機は除く計算

先進国でのペーパーレス化と発展途上国での普及を鑑みると、市場は縮小していくと見る向きが一般的です。おそらく発展途上国でも複合機が普及した後にはペーパーレスの波は来るでしょう。その結果、「年間3%ずつ市場が縮小した」と仮定すると、30年後の2050年に市場規模はいくらになるのでしょうか?

 

 

2050年の市場規模は2.4兆円

仮に年間3%ずつ複合機の市場が縮小したと計算すると、2050年の業務用コピー機の世界市場は2.4兆円になると試算できます。

2.4兆円て言われてもピンと来んな。自分の給料とはえらい違いがあるし・・・。

新人Gメン及川

ベテランGメン園川

単純計算すれば、リコーの複写機売上が現在の1.8兆円から6割減の7,200億円規模になるということです。

ベテランGメン園川

現在のリコーの社員数が98,000人なので、これが39,200人になる計算になります。
従業員が半分以下になるってことか!リコーが2018年に8,000人の削減ゼロックスが1万人の削減をニュースで発表してたなぁ。

新人Gメン及川

ベテランGメン園川

リストラはまだまだ続くのかもしれませんね。

 

 

 

リコーの追加での大量解雇も時間の問題?

2018年にリコーとゼロックスの大幅な人員削減が大きなニュースになりました。3%削減が続けば10年間で市場は3割小さくなるので、ゼロックスの1万人削減というのは妥当な数字と言えるでしょう。一方、同じく単純計算をしてみると、リコーの削減数である1万人では市場規模の縮小に追いつかず、リコーは今回の1万人に追加して2万人の削減をしないと合わない計算になります。

 

複合機メーカーの社員さんが言うてたけど、表向きのリストラ以外にも突然慣れへん部署に異動させて自分から辞めさせる、みたいなやり方も珍しくないみたいやわ。

新人Gメン及川

ベテランGメン園川

それ以外にも子会社に転籍させて子会社を切り離したり、陰に陽にいろいろな手段を講じているようですよ。
さすが上場企業、やるときはやるねぇ。

新人Gメン及川

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複写機以外の主力製品は現れるか?←厳しい

ちょっと待ちなはれ。複写機市場がへこむのはわかるけど、それと同じようにリコーやゼロックスが縮小していくとは言えへんやろ!

新人Gメン及川

ベテランGメン園川

確かにそのとおりで、かつて写真フィルム市場が縮小した際に、富士フィルムやコニカが写真フィルムから複写機市場にスライドして見事に切り抜けた例もありましたね。

ベテランGメン園川

しかし、残念ながら今の所その予兆がなかなか見えてきません・・・。

 

複合機各社の複写機への依存度は下記のとおりです。現在の各メーカーの売上に占める複写機事業の割合が高い順に並べています。

 

順位 企業 会計年度 売上高 複写機売上高 複写機事業割合
1位 リコー 17年度 2,028,800 1,793,000 88.4%
2位 コニカミノルタ 17年度 953,679 762,190 79.9%
3位 富士フィルム 16年度 2,322,163 1,080,900 46.5%
4位 キャノン 17年度 4,080,015 1,965,928 45.7%
5位 京セラ 17年度 1,577,039 371,058 23.5%
6位 シャープ 17年度 2,427,271 322,591 13.3%

金額単位:百万円

 

上位4社は複写機売上が全体の40%を越えていますが、4社の方針は分かれています。

 

順位 企業 複写機事業割合 大方針
1位 リコー 88.4% 不明
2位 コニカミノルタ 79.9% 医療業界へシフト
3位 富士フィルム 46.5% 医療業界へシフト
4位 キャノン 45.7% 医療業界へシフト

 

複写機依存度2位~4位の会社が医療業界へシフトしている一方、依存度1位のリコーは別事業の育成に遅れを取っていると言われます。但し、コニカ、富士ゼロックス(富士フィルム)、キャノンの3社が同様に医療分野にウイングを伸ばしている点も見逃せません。

なんで揃いも揃って医療なん?なんか関連する技術でもあるん?

新人Gメン及川

ベテランGメン園川

医療分野での画像処理システムで大きなシェアを持っている会社もあるので、確かに強みを活かせていると言えます。ただ、今後も会社を支える屋台骨に出来るかどうかは不透明としか言いようがありません。
自分とこだけ違う分野に進むていう判断ができんかっただけ、そんな気もするな。

新人Gメン及川

ベテランGメン園川

これは噂話に過ぎませんが、富士フィルム、コニカ、キャノンは同じコンサルティング会社に戦略立案を依頼していて、そのコンサル会社が複写機メーカー各社に似た提案をしているため、という話も聞いたことがあります。
コンサル屋ってすごい影響力やな!

新人Gメン及川

ベテランGメン園川

ま、これは噂話の類ですので話半分以下でお願いします。

 

 

まとめ

なんや暗い話になったなぁ。複合機業界の市場規模が縮んだら、あんたはなんか得するんか?

新人Gメン及川

ベテランGメン園川

我々も複合機市場でお金を稼いでいますので、市場が縮小して嬉しいことは何一つ無いですね。
ワシらも損すんのかいな!まぁええわ、このページをまとめるで。

新人Gメン及川

複写機市場の将来についてのまとめ

  • 複写機業界は30年後に半分以下の市場に
  • リコーは2030年までに再度大規模リストラの可能性
  • 医療分野に進出するメーカーが多いが、実効性は微妙

 

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新人Gメン及川

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