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▼富士ゼロックスの特徴
事業の特徴 |
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経営者の特徴 |
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社員の特長 |
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富士ゼロックスの売上利益の推移
富士ゼロックスの過去15年間の売上と利益の推移です。15年間比較的安定して推移していたことがわかりますが、直近2年間は売上利益ともに減少傾向です。
売上(億円) | 利益(億円) | |
---|---|---|
2003年 | 9,504 | 514 |
2004年 | 9,897 | 606 |
2005年 | 10,157 | 1,004 |
2006年 | 11,007 | 670 |
2007年 | 11,511 | 611 |
2008年 | 11,916 | 866 |
2009年 | 10,778 | 674 |
2010年 | 9,354 | 575 |
2011年 | 9,739 | 733 |
2012年 | 9,815 | 792 |
2013年 | 10,080 | 703 |
2014年 | 11,249 | 875 |
2015年 | 11,669 | 876 |
2016年 | 11,654 | 879 |
2017年 | 10,809 | 827 |
2018年 | 10,478 | 140 |
15年間で平均して年間700億円を超える大きな利益を出し続けてきました。
売上に占める海外と国内の比率はほぼ同じです。
▼国内売上の比率
出典:富士ゼロックス公式サイト https://www.fujixerox.co.jp/company/profile
事業別売上で見ると、70%近くが印刷関連の売上になっています。
▼事業分野別売上高(連結)構成
ここからわかることは、富士ゼロックスはかなり強くコピー機関連の売上に依存しているということです。
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利益が出ているのに、なぜリストラ続きなのか?
毎年利益が出ているにも関わらず、ここ2年ほどで大規模なリストラを敢行している理由は、業績の先行きが怪しいと経営者が判断しているからです。理由はコピー機という商品が冷蔵庫や洗濯機のようなコモディティになっており、業界に価格破壊が起きているからで、20年ほど前に15,000人ほどいた社員は、子会社への転籍も含めて約半分程度になったとも言われます。
ここ数年で国内の複合機のリース価格と保守料であるカウンター料金は下がり続けており、ユーザが複合機を入れ替えるときは値段を下げないと売れませんから、今後販売単価が上がる可能性はありません。
そのため、ゼロックスやリコーは「脱複写機」を長年うたっていますが、なかなか片鱗が見えてこないというのが実情です。
園川調査員
「今の経営者のレベルでは・・・」
富士ゼロックスの経営陣とも長く関わりがある外部企業の方にインタビューさせて頂きました。彼にとって富士ゼロックスの経営者はお客さんに当たるため、高い評価が聞かれるかと思いましたが実際はその逆でした。
園川調査員
園川調査員
園川調査員
若い社員やマネージャークラスは優秀な人が多いと思いますが。
園川調査員
園川調査員
営業力も企画力もありませんが、製品力だけはありますので、それにしがみついていれば会社を維持することはできますので。
及川
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「おっとりした殿様体質」との社内評
従業員はゼロックスをどのように見ているのでしょうか?エン・ジャパンが運営する「カイシャの評判」からクチコミを引用します。
給与と福利厚生は?「心配になるほど素晴らしい」
違うことにお金を使ったほうが良いのでは?と思うほど福利厚生は素晴らしいと思います。
長く働きやすい、とても良い社風でした。 職場環境も非常に良く、問題と考えることは、何もありませんでした。給与にも不満無しでした。
与えられる仕事の割に、給料は良いです。仕事をしっかりやらなくても給料はしっかりもらえてしまう。
園川調査員
人間関係は?「良好な仲良し軍団」
表立ったドラマはないですし、人間関係は良好な方だと思う。
業務以外のことも、差し障りのない範囲で話せるので人間関係は良いです。
良くも悪くも仲良しグループ。部署内で波風立てずに平和な現状を維持しようとすれば、評価もそれに比例して良くなる。
社内の雰囲気は?「ゆったりした旧体制」
コピーマシン主体のビジネスで、そこからの発展性は少ない。キャノンやリコーの方が、幅広くビジネスを選択されてり、将来性はあると思われます。社内は旧体制過ぎることがあります。
コピー機ビジネスの飽和化が進んでいるため安定性にやや傾きが出ている。しかし、殿様体質が抜けず危機感があまりない。
待遇は年々悪くなってはいますが、辞めさせられることはありません。不景気により仕事は減ってきてはいますが、なくなるというわけではないようです。
待遇が変わり辞める人もちらほらいましたが、おっとりした良い会社なので長く勤めている方が多いです。
園川調査員
将来性は?「とても不安」
営業と、管理や開発部門で給与格差が出ている。複合機事業という金のなる木が先細りになる中で、同じくらい利益が確実に出る商品やサービスがないので、営業は具体策が十分に打てず、成績がつきにくくなっていて、給与が低くなってしまっている。一方で、社内の管理部門や開発部門は給与は下がっていない。
社員のモチベーションが低いので、画期的なアイディアが出ないのではないでしょうか。。。
プリントボリュームに応じた従量課金に頼ったビジネスモデルであり、この会社ではこれが全てです。このビジネスモデルからの脱却するため、ソリューションやコンサルティング領域への舵取りを試みていますが、なかなか成果が出せていない状況です。
園川調査員
経営者のレベルは?「・・・。」
初代社長と会長(小林節太郎と小林陽太郎)が立派過ぎたのかもしれないが、その後を継いだ者達のあまりの酷さに「入社するとこ間違えた」と素直に思っている。
入社理由でもあった小林陽太郎という人物は日本の産業界というより、世界の産業界を代表する偉人クラスの名経営者でしたが、彼が退いた後の経営者は全役員を含めてひどい。
過去の遺産で食べているというか。歴代の社長は殆どが温和で波風を立てず、新しいことには消極的でした。それでも社員に対してなんでも開こうとする意欲は少しあったように思います。
園川調査員
従業員のレベルは?「優秀」
同期は皆優秀な人ばかり、上司や後輩も優秀な方々ばかり。このような優秀な会社にはアイディアが沢山詰まっていると思うので、皆の知恵を出し合えば、飛躍的に伸びる、そんな会社だと思います!
社員が優秀なので、新しい技術を世の中に作り出せると思う。
クチコミをまとめると
- 給与が高く福利厚生が充実
- 人間関係が良く、仕事は比較的楽
- 経営陣は無能だが現場は優秀
<アマゾンに元社員と思われる方からのレli>
アイディアには乏しいけれど真面目にコツコツ勉強する真面目な優等生のような会社。社内からもそのように見られているようで、これは前半で登場した関係者の意見と驚くほど一致していました。無能な指揮官が優秀な兵を率いた太平洋戦争で、陸軍は日本を壊滅させた後で解体されました。富士ゼロックスはどうなるのでしょうか。
おすすめ書籍「富士ゼロックスの奇跡」
ゼロックスが栄光を極めた1970年~90年を開発・営業・資本政策などのあらゆる面から分析した書籍です。経営者から現場までが一丸となり仕事に挑戦していた様が活き活きと綴られています。
米国ゼロックス社は、自らと日本企業とを比較調査して驚いた。何と日本企業は、同じ型の製品を、ほぼ半分のコストと半分の時間で開発・生産してしまう。なぜだろうか。親が子に学び始めた。子会社富士ゼロックスはいかにして親会社を超えるまでに成長したのか。本書はその過程を丹念に追う。
アマゾンに元社員と思われる方からのレビューが寄せられていたので記載します。
かっては文面にあるように闊達な熱い企業でした。在籍したひとも、現在の在籍者も「何が大事か」をこの文面から読み取って欲しい。当時、競合であった企業も「これ」を指標に努力したのです。今は内部に溜め込んだ「よどみ」があります。革新をわすれ、経営責任さえ、怪しげな様相です。(中略)右へならえでない「自主性/野心」がなければ「この本」の記事は文字通りの過去の栄光を語るもので終わってしまいます。