コピー機の給紙カセットとは?【初めての複合機選び】

コピー機の給紙カセットとは?【初めての複合機選び】

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初めての複合機選び:大型複合機の機能【給紙カセット】

コピー機・複合機を初めて選ぶ場合、分からない用語が次々と出て来ます。前回の「フィニッシャー」に続いて今回は「給紙カセット」について説明します。一緒に学んでいきましょう。

給紙カセットとは?

「給紙トレイ」と呼ばれることもあれば「カセット」「トレイ」と略されることも多い「給紙カセット」は、名前からイメージできる通り、コピー機・複合機の用紙を保持しておくカセット(トレイ)のことです。

段数に応じて「2段カセット」「3段カセット」などと言われ、上の写真のコピー機は「4段カセット」になります。

手差しとは異なり、給紙カセットがあることで効率良く大量の印刷を行うことができます。コンビニ等に置いてあるコピー機では4段カセットが一般的で、A4、B5、B4、A3の用紙をセットでき、ポスターなど大きめの印刷物が頻繁にあるようならA2、小冊子などの印刷物が多いならA6など、用途や目的に応じて用紙サイズを変更することも可能です。また、ほとんどのコピー機は機種により、段数が決められています。導入時に増設できる場合もありますが、一般的には2段~5段で、それ以上は基本的にありません。

そもそも、印刷用紙のサイズは幾つあるのでしょうか?
オフィスで使う機会が多いサイズは圧倒的にA4で、書類などのビジネス文書はA4で作成されます。チラシなどはB4サイズが多く、建築の設計図はA3(厳密には設計図自体がA3サイズなので、出力サイズはA3より少し大きいA3ノビ)、学校などで配布されるプリントはB5、テスト用紙はB4…。

まずは、それぞれのサイズをチェックしてみましょう。

用紙のサイズを知ろう

オフィス内で使われるだけではなく、契約書や行政に提出する書類にも使われるA4サイズは「A判」で国際規格サイズとなっています。一方、日本では馴染みのあるB5サイズなどは「B判」で日本のJIS規格であり、海外では中国・台湾を除いては、ほとんど使われていません(と言うより、海外のB判は日本とサイズが異なります)。そのため海外の企業と書類を交わす際にはサイズの注意が必要です。

用紙のサイズと用途

A判(A規格) 規格 B判(B規格)
用途例 サイズ(mm) 用紙 用紙 サイズ(mm) 用途例
ポスター 1189 × 841 A0 0 B0 1456 × 1030 ポスター
新聞紙 841 × 594 A1 1 B1 1030 × 728 ポスター
ポスター 594 × 420 A2 2 B2 728 × 515 ポスター
設計図 420 × 297 A3 3 B3 515 × 364 中吊り
書類、週刊誌 297 × 210 A4 4 B4 364 × 257 チラシ、原稿用紙
説明書、テキスト 210 × 148 A5 5 B5 257 × 182 教科書、プリント、辞典
文庫本 148 × 105 A6 6 B6 182 × 128 書籍、単行本
ミニ辞書 105 × 74 A7 7 B7 128 × 91 手帳

用紙はA判、B判ともに「A4」や「B5」など、数字が記載されますが、その数字は最大10まであり、A0とB0のサイズを元に何度半分にしたか?を表す数字です。

B判で確認してみると、B0は1456 × 1030で、短い方をそのまま、長い方を1回半分にすると、1030 × 728になり、サイズは1回半分にしたので、B1になります。さらに長い方を半分にすると、728 × 515になり、B0から合計2回半分にしたのでサイズはB2です。よって、サイズの小さい用紙ほど「B○」「A○」の○に該当する数字は大きくなり、0に限らずどれか1つのサイズを把握しておけば、その半分もしくは倍にしていくだけで他のサイズを知ることができます。また、同じ数字の場合はA判よりB判の方が大きいサイズになります。

その他のサイズ

A判、B判の他にも用紙のサイズが幾つかあるので、確認してみましょう。

ワイド判(AB判)

出版業界以外ではあまり使われることのない「ワイド判」は「AB判」とも呼ばれています。210×257などA5の長辺とB5の長辺を組み合わせたサイズで、大きめの雑誌はワイド判で作られています。出版業界では他にも夕刊紙サイズのタブロイド判(273×406)や地図帳などに用いられる三五判(84×148)など様々なサイズがあります。

はがきサイズ

郵便はがきと同様の100×148で、用紙が厚めになっています。オフィスでは主に取引先への年賀状やDMの作成に使われています。量にもよりますが、あまり多くなければプリンターで印刷するケースがほとんどで、大量に印刷する場合は外注する企業が多いでしょう。

レターサイズ

216×279.5の「レターサイズ」は、アメリカで使われるインチを基準としており、8.5インチ×11インチをミリに換算したサイズです。インチ自体が日本では浸透していないので、ビジネスシーンも含めて一般的とは言えず、あまり使う機会はありません。

名刺サイズ

少量からでも外注できることが多くなったため、名刺サイズを印刷できる機種は減っていますが、55×91が「名刺サイズ」と呼ばれています。最近では、A4サイズに切れ目を入れた1枚で名刺10枚を作成できる機種もあります。

L判

89×127がL判、127×178が2L判で、どちらも写真用のサイズとして知られています。写真以外では使う頻度も低いサイズなので、一般的なビジネスにはあまり必要ありません。

オフィスで使う用紙サイズを要確認

業種によって、頻繁に使う用紙のサイズは異なります。たとえば出版業界や印刷業界、デザイン系の事務所は多くのサイズを必要としますが、一般的なオフィスではA4サイズだけでも充分なケースが多く、他のサイズを使うことがあるとしても、A3くらいでしょう。

デスクの上やファイリングされている書類を確認して、使われている用紙のサイズを今一度チェックしてみることが重要です。当たり前のように4段カセットのコピー機・複合機を導入しようと思っていたけれど、実はB4サイズの書類なんて一つもないかもしれません。

覚えておくと便利なサイズ変更

プリントアウトする時はA4とA3のみ!そう決めて2段カセットのコピー機・複合機を導入したものの、取引先や他社から届いた資料がB5だった場合、何部かコピーを取りたいけれど、このサイズの用紙は持ってないし…。そんな時に覚えておくと便利なのが、コピーの「サイズ変更」です。

拡大 縮小
用紙サイズ 倍率 用紙サイズ 倍率
B4→A3 115% A4→B5 87%
A4→A3 141% A3→B4 87%
A4→B4 122% B5→A5 82%
B5→B4 141% B4→A4 82%
B5→A4 115% A4→A5 71%
A5→A4 141% B4→B5 71%
A5→B5 122% A3→A4 71%

また、給紙トレイのサイズは変更することもできるので、用紙を入れ替えれば印刷することは可能です。

カセットは何段が良い?

ほとんどのコピー機・複合機は「標準装備」として幾つかのカセットがセットされています。導入時に増設できる場合もありますが、本当に何段も増やす必要があるのでしょうか?

リースは契約してしまうと解約できず、後になってから「印刷速度が遅い」「マックのパソコンだと使えない」など、用途とミスマッチしていても解約できません。給紙カセットのミスマッチもその一つで、オプションでの追加(あるいは4段カセット)を営業マンは強く薦めますが、主にA4とA3しか使わないのであれば、4段も必要ありません。再三になりますが、社内で頻繁に使われている用紙サイズを確認して、余計なカセットは増やさないようにしましょう。これは給紙カセットに限らずフィニッシャーも同様です。使わない機能を外していくことで予算も抑えられます。

給紙カセットの取り扱い

大型で堂々としたフォルトと相反して、コピー機・複合機は壊れやすく繊細なモノ。取り扱いは「やさしく丁寧に」が基本です。なかでも強引にやってしまいがちなのが、詰まった紙を取る際の暴挙。コピー機も他のオフィストラブルと同様で、強引に解決しようとすると事態を余計にややこしくしてしまいます。

詰まった用紙は水平に引くこと!

印刷直後に用紙が詰まった場合は、だいたい給紙カセットの中で詰まっています。まずは印刷する用紙のカセットを開け、ローラーに絡まっている用紙を見つけたら、ローラーに対して水平に引きます。この際、気持ち的に用紙を手前に強く引っ張りたくなりますが、ますますローラーに絡まるだけで悪循環。「やさしく丁寧に」ローラーと水平の向きに引っ張りましょう。

給紙カセットの中だけではなく、側面カバーの方にまで絡まった紙が侵入しているようであれば、側面カバーも開けます。この場合も絶対に手前に引っ張らずに、ローラーに対して水平に引きましょう。用紙がクシャクシャになって取りにくいため、イラッとしがちですが、うまく取れない場合は保守サービスに連絡した方が賢明です。無理に引き抜こうとすることで、ローラーだけではなく他の部品が壊れる恐れもあります。

用紙を引き抜いてもエラーが消えない場合は、破れた用紙のクズがローラーに絡まっている可能性があります。この場合も、やはり保守サービスに連絡しましょう。また、コピー機・複合機の本体の中は非常に熱くなっていることがあり、特にローラー部分は高温になっていることが多いので、詰まった用紙を引き抜く際は火傷に注意して下さい。

カセット内の除湿が大切

近年はカセット内にヒーターが付いたコピー機・複合機が販売されています。理由は用紙の湿気を防ぐため。実は湿気を含んだ用紙は詰まりやすく、ゆえに梅雨のシーズンや昼夜の気温差が激しい時期は紙詰まりが頻繁に起きてしまいます。

湿気による紙詰まりを防ぐためにヒーターが付いていますが、コピー機の電源をオフにしてしまうと、ヒーターも止まってしまうので、梅雨や昼夜の気温差が激しい時期だけでも、エコモード(節約モード)にしておきましょう。また、ヒーター機能が付いていない機種の場合は、100円ショップなどで売られているミニタイプの除湿剤をカセット内の空いているスペースに置くだけでも効果が期待できます。

一週間で使い切る量をセットする

カセットにヒーターがない機種の場合、用紙の湿気を予防するために一週間で使い切る量をセットするなど、ちょっとした工夫で紙詰まりを防ぐことができます。もちろん、カセットにセットしなかった用紙の管理にも気をつけましょう!

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